昔話でお馴染みのキャラクターが登場するちょっぴり不思議で楽しい短編集。
どれも素敵なお話ですが、個人的に大好きな作品を紹介します!
【うぐいす餅之助】
花粉症に悩む竹蔵さんの前に現れたのは、餅之助と名乗る一羽のウグイス。なにやら頼みがあるというのですが……。
気っ風の良い竹蔵さんと、軽妙な語り口の餅之助。ふたりのやりとりはテンポが良く、読んでいるだけで楽しくなります。春の訪れを感じさせる豪快で快活な作品です!
【ゴーヤ峠の山姥】
静かな語り口で始まる「私」の独白。ゴーヤ峠で「私」が目にしたものは一体なんだったのか……。
秘密を知った時、あなたはきっとその魅力の虜になるでしょう。(言いたくなる。すごく、あの台詞を言いたくなるっ!!笑)
【おばあちゃんのきびだんご】
とある山にある美味しいみかんを採りに出かけた太郎くん。そこに現れたのは、イヌ・サル・キジと、思いきや……?
おばあちゃんが作った愛情たっぷりのきびだんごや、甘くて美味しそうなクネンボみかん、そしてなんといっても、可愛い太郎くんの天然っぷりに癒やされるひと味違った桃太郎のお話です!
作者さまの優しさ溢れる作品!
もともとはそれぞれ独立した短編として公開されていましたが、「終わらないエンドロール」シリーズとして、ひとつにまとめたのが本作。
誰もが知っている昔話の主人公やオリジナル童話がたくさん詰まっており、どの短編も温かくて、読後は優しい気持ちになれる作品です。
本作には亀、ウグイス、狐、カッパ、スズメ、オオカミなどさまざまな動物が登場します。
その動物たち(彼らはみな普通に話ができます!)の愛らしい仕草や、クスッと笑ってしまうセリフ、そして思いやりのある行動に、読者の心も魅了されること間違いなし!
多くのキャラクターの中、私が個人的に好きなのは、亀さん、ゴーヤちゃん、狐さんかな。
今回、ひとつにまとめる前から何度も読んでいる大好きな作品です!
ほっこりしたい方におすすめ!