第11話 終わり

「皆さんこんにちは自分です」

「今回の話は高校生活の思い出が終わる日の話です」

「それでは始まります楽しんでいってください」




今回の話は、自分が生きている中で、1番記憶がはっきりそして昨日のことのように、鮮明に思い出せる話だ。

クリスマスの日から数ヶ月が経ち、自分と雪花は高校2年生になっている。

いつもどおり、家の前で待ち合わせして、雪花と学校に向かいながら、雑談をしている時に事件は起きた。

「高校生の間にさ、一回ぐらい髪伸ばしてみようと、思うんだけど、彼氏のあなた的にはどう?」

そんな、事を聞いてくるのは、自分の彼女、悠見雪花ゆうみ ゆきかだ。

いつもどおり優しく、自分の意見を言う。

「良いんじゃない? だって髪を伸ばすって事は、色んな髪型の雪花が見れるって事でしょ?」

雪花は今まで、ロングと言える長さまで髪を、伸ばしたことは、ないはずだ。

なので、ロングにした雪花にも興味はあった。

「そう? じゃあ伸ばしてみようかな」

髪を弄りながら、雪花は微笑んでいた。

この笑顔をいつまでも、隣で見ていたい、守っていたい、そう思うと、思わず言葉が口から出ていた。

「雪花、可愛いよ」

「え!? うん、ありがと」

照れてしまったようで、頬を赤らめながら、自分から目線をそらしてしまった。

かくゆう自分も、恥じらいがあったのだろう、少しの間雪花から、目を離してしまった、この時事件は起きた。

この時雪花は、男の人に道を尋ねられていた。

まぁ雪花なら、道を聞かれても難なくこなすし、大丈夫だろうと思い先に歩き出してしまった。

その時だった、後ろから。

「え?」

そこには、刃物を雪花に突き刺す、男の姿があった。

自分が気付いたのに、その男も気づいたのか、慌てて、自分のバッグから、2本目の刃物を取り出し、その刃物で雪花突き刺す。

刃物を突き刺した後、その男はニマァーと笑い逃げていく。

自分は涙を垂らしながら雪花の元へ行く。

そこには刃物を刺された雪花が、倒れていた。

自分は雪花の頭を持ち上げながら。

「雪花、おい雪花、目を開けてよ!」

大声で叫んだ、泣きながら叫びまくった。

すると雪花が少しだけ目を開け、喋りだす。

「そんなに、大声出さなくても、聞こえるよ、」

雪花の顔は笑っていた。

「それにあなたは、泣かない方が、カッコいいよ、私の1番好きな人」

雪花が一言一言喋るたびに、涙が溢れてくる。

「雪花ごめん、自分がずっと雪花を守るとか言っときながら、守りきれなくて、ごめん」

「そんなことないよ、あなたは充分、私を守ってくれたよ、だから、泣かないで」

まだ雪花の顔は、微笑んでいる、そのまま続けて喋りだす。

「あと2つ、言いたいこと、というか、頼みごとなんだけど」

自分は雪花に何でも言ってと、目で伝える。

「ふふ、優しいね、1つ目の、お願いはね、私の机の中にある手紙を読んでほしいの」

「もう1つのお願いはね、最後にあなたとキスがしたいの」

それを聞き自分は。

雪花の唇に自分の唇を重ねた。

唇を離し、そして一言。

「好きだよ、雪花」

そう言った。

「私も好きだよ、あなた」

雪花 微笑みながら、そう言うと、目を瞑った。


それから救急車を呼び、雪花を病院に連れて言ったが、1時間と保たず亡くなった。

その日自分は、泣いた、一生分の涙を使ったのかと言うぐらい、号泣した。

それから、1日が経ち、雪花に言っていた手紙を探しに、雪花の部屋に来た。

机を開け、手紙を見つけた。

手紙を読みはじめる。


――この手紙をあなたが、読んでいるということは、私は卒業式の日、手紙を渡せているのでしょう。

私はあの山の事故の日から、ずっとあなたのことが好きでした、そして同時にあなたを守れる存在になりたかった。

そして小学生になった私は、あなたを守れるようになったっと思っていましたあの時までは、あの日、あなたは、小学生特有の変な風潮のせいで酷い目にあいましたよね、あの時私は、あなたを守りきれなかったと凄く後悔しました。

それからしばらくして、プールの授業であなたは、また私を助けてくれたよね、その時私はあなたをもっと好きになりました。

中学生になってからは、色んなアプローチをしたけど、あなたにはあんまり効果なかったのかな(笑)

クリスマス日に私は、卒業式に告白しようと決めました、そしてこの手紙を書いているのはクリスマスに神社から帰ってきてすぐです。

これで私が伝えたいことは、全部です。

もし付き合ってくれるなら、返事をください。――


手紙を読み終えると、自分の顔からは涙が溢れていた。

そして、読み終えた手紙を閉じようとした時、丸い光の玉が自分の頭上に現れた。

光の玉を見つめていると中から声がした。

「ばか」「エッチ」「海行かない?」「たまにはあなたから誘ってよ」

今までの雪花との思い出が見えた。

それを見ているとまたもや涙だ溢れてくる、そして同時に雪花は死んでしまったが、その分自分は生きていこうと、そんな思いが出てきた。


そして彼女は自分の中で永遠に造られている。



「皆さんどうでした? 自分の物語」

「これで自分の物語は完結です」

「もし次の機会があればお会いしましょうさよなら」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

彼女 tada @MOKU0529

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ