チョーカーを直訳すると「息を詰まらせるもの」になります。しかし、メルから歌声と記憶を奪った魔女が、歌声と記憶を返したうえでメルに与えたチョーカーは、果たして彼女の喉を縛り付けるものだったのでしょうか。 きっとそれは、鎖で縛られていたメルの友人とメルに残った最後の絆であり、メルが一歩前に進む力となるものだったのだろう、と私は思いました。
静かで透明なお話。人を癒すかのようなメル・アイヴィーの存在が、まるで本当に息をしているように感じられます。メル・アイヴィーの繊細な心を届けます。魔女と少女とメル・アイヴィー……。かなしいな……。
えっ? おかわり無いの?……という位面白いですよ。泣けます。無駄な文章や言葉が一切見当たらない、美しい作品でした。