第3話魔法

……どうしてこうなったのかというと…


旅スタート! イェーイ!

通りすがりの馬車を引いた商人!街までつれてくぞ!!!ヤッホー!

ドラゴン!!いやーん!


とまぁこんな感じである。

どうしたもこうもない。


何も知らない僕でもドラゴンのヤバさくらいなんとなくわかる。

まったく…偶然にしてもついてなさすぎる…


「それねぇ偶然じゃないのよねぇ」

ん?どーゆう事?

「誠ちゃんねぇ…魔力ダダ漏れなのよ…」

お約束である…


「誠ちゃんの周りに魔力の見える人間がいなかったから気づかなかったみたいだけど、

誠ちゃん恥ずかしいくらいダダ漏れよ…」

それを前もって教えてくれよ…


まぁそんなことより目の前のこいつだ


「ギャシャァァァア!!!!」


「あんた!冒険者なんだろ!なんとかしてくれ!ほらタダで馬車乗せてやるからよ!な!」

いやでも俺は駆け出しだし…いや俺は異世界チート転生者だ!やってやる!!

「俺に任せろ!!!」


てか馬車金取る気だったんだ…


「いやいやそんな事はいい!やってやるぜ!

うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!…………」


なぁ神…魔法ってどうやるの?…


「誠ちゃんに使える魔法はないわよ。

あと様をつけなさい。」


え、どういう事、だって俺は五色持ちだぞ、まさか、神!お前嘘ついたのか!


「嘘なんかついてないわよ、誠ちゃんが練習しないからよ!いくら才能があっても練習しなきゃできないでしょ!あと様をつけなさい!」


なんだよ!それ!先に言えよ!

……じゃあこいつどうすんだよ…

おい待て、こいつ火吐こうとしてない?…

ちょ、無理だって…まって…ちょ!


「何やってんだ!あんた!はやくやれって!

あいつなんかしようとしてんぞ!はやく!」

…こいつを置いて逃げるのも手だな…


いやドラゴンの狙いは俺か…くそ…打つ手なしなのか…


「今回だけなら助けてやらんこともないけどなぁ〜」

おぉ!神ナイス!早速頼む!

「ん?それが人に、いや神様にものを頼む態度??

そんなんならご自慢の『神殺しの右手』にでも頼ったら?」


グッハァ!ちぃ…今回だけ助けてください…

「はぁ…か・み・さ・ま は?」


くそぉ!!神さまぁ助けてくださいお願いします!!!

「もー今回だけよ!はい!神パワー!」


「ぎゃっし


ズドゴォォォォォォンンンンンン!!!!!


…………………まじか…

木っ端微塵とはこんな時使うのか…


まさかドラゴンに使うとは思わなかったが…


あ、そーいえば商人は大丈夫か?

「これ、もしかしてあんたがやったんか…?」




「……ブ、ブラック…サンダー…」


「え、待って、待って、待って、え?

今のなに?誠ちゃんこれやったの儂よね?

え、なに今の?ちょ、」


「ありがとう!!ほんと助かったよ!!俺は行くが乗せてくぞ!」


「いや俺はいい、先に行ってくれ、」


「そーか!じゃあまたな!まぁあんたはビックになるだろうからな!なんせ『ドラゴンスレイヤー』だからな!じゃーな!」


「ふーん随分好評ねぇ?『ドラゴンスレイヤー』さん!」


そんなことで拗ねるなよ、悪かったってあぁ言った方本当のこと言うよりややこしくないだろ?


「まぁそれは千歩!譲っていいとしてなんで乗せてもらわなかったの?」


あんなのが毎回出るんじゃあ冒険なんてしたくても出来ないだろ!

俺は家に帰る!


「まぁ誠ちゃんがいいなら別にいいけど」


ん?何か言いたげだな?なんだよ?


「いや実はわ・た・し!が倒したあのドラゴン竜族の中でも結構な重鎮らしくてね、

それを人間が倒したかもってなると竜族が黙ってないのかなぁーって思って」


そんなの俺とお前が黙ってれ……あ、商人…


「しかもシェラハード家の息子がドラゴンを倒したとなると色んなところが黙ってないんじゃない?」


…………なんとかならない?…


「まぁ儂から言えるのは特訓あるのみ!ね」


…ちっ!しゃーない!予定変更!しばらくは山で特訓だ!!!



「あ、ちなみに魔力抑えるにはお尻にキュッと力入れると抑えられるわよ」


…魔力ってまるでうん…

いや、なんでもない…








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厨二病に異世界転生は危険です @snaosinn

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