第2話後悔
異世界への転生から5年の月日が流れた。
僕、斉藤誠はプレンツェル王国という国の貴族シェラハード家にマドラス=シェラハードとして産まれ変わった。
ん?口調が前と違うって?そりゃあそうだろう、転生時は14歳でそれから5年なのだからこっちでは5歳でもあっちの世界では19歳なのである。19歳の厨二病なんて痛々しくて見てられないだろ?
え?誰に向けて話してるんだって?異世界転生だぜ?きっとラノベかなんかになるに決まってるんだ。独り言で色々と説明しないとだろ。
「マドラスちゃ〜んどこにいるの〜?」
「マドラスーでておいでーパパだよぉ〜」
「はぁ…ここだよ母さん父さん」
「はぁ〜ん!私のマドラスちゃ〜ん!!!こんなとこにいたのね!!」
「マーマ、私のじゃないだろ?僕達のだろ?」
「んもう、パパったら❤︎」
父のマラカスと母のグスネスである。
彼らにとっては僕は5歳だが19歳の僕としてはかなりきついノリである。
「今日はマドラスちゃんにお話があります」
こういう展開はあまりいい感じはしない…
なぜなら僕は日本でラノベを飽きるほど読んできた。そんな僕の勘がこれはいい事ではないと告げている…いやこれはもう確信だ、
「マドラスちゃんには冒険者として旅に出てもらいます!!これは強制です!」
自分が嫌いになりそう…
「ただし!旅に出るのは成人になる14歳からです!なので今日からそれまでに備えて特訓を開始します!!」
「とっくん…」
「誠ちゃん!ビシバシ鍛えてあ・げ・る❤︎
じゃあわたし達はいくわ!覚悟しといてね!」
「……………」
もう一度言う僕は19歳である。
あ、言ってなかったがこの世界の成人は14歳である。ちょうど僕が転生した時である。
あんなのが成人であるとは……
そして特訓……
僕は日本でも運動はからっきしダメだったため運動部はもちろんどの部活にも所属していなかった。
それも厨二病を加速させた原因の1つであろう。
そんなわけで特訓と聞くと嫌でも体は反応してしまう。
しかし、どうやら僕には魔法の才能があるらしい。
この世界の魔法は主に『赤』『青』『緑』『黄』『黒』の五色の色で属性分けされる。
例えばファイヤーボールを使いたい時は
『赤』の属性に適正が無いと使えない。
これも完全に僕が読んだ事あるラノベである
で、あってるよね神様!
「ん?あ、誠ちゃん完璧よー」
ちなみにだがあの後色々やっていたら神とも話せる事に気付いた。
神は心の中で呼べば会話することが可能である。てか呼ばなくても来る。
「あ!誠ちゃん!美咲ちゃん彼氏出来たっぽいよ!」
全く持って鬱陶し…え、うそ、まじで?
いや5年もたってるし…いやでも5年で…
「誠ちゃん説明!」
…何が説明だ、お前のせいだろ…
まぁこの話は置いとくとして、
どうやら僕は五色全てに適正があるらしい。
この世界では五色どころか一色の適正だけで国宝級の扱いがされるらしい。
神曰く、転生者でも五色持ちは稀な存在らしい。
なぜなのかは転生前のアレのせいだろう…
思い出したくもないが…
てな訳で僕は晴れて異世界チートキャラという王道展開となってしまった。
そんな僕に特訓など必要であろうか?
いやいらない。
てことで母さん達には悪いが特訓もほどほどにこなしていく事にしよう。
なんせ僕は異世界チートキャラなのだから!!!!
そこからさらに9年の月日が経ちついに僕の旅がスタートしたのだが……
「ギッャシャァぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
初っ端からドラゴンきたぁぁあ……
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