175:私の変化、大学を中退して、通信大学生としてやりなおしはじめた。
さて、そういうわけで秋、そして冬です。
私は二十一歳、後輩くんは二十歳になった。そんな一年です。
秋から冬にかけて、私の生活にはちょっとした変化がありました。
彼との関係性にも影響を及ぼしてくるところがありますので、すこし、書かせていただきますね。
その変化、というのは。大きく分けて、おもにみっつほど、ありました。
まずはじめに大きいのは、いよいよといいますかようやくといいますか、大学を中退したことです。
このことについてもいくら語っても尽きないほどのあれこれがありますので、また別のエッセイとかで書けたら、書いてみたいですが。ここではとにかく、けっきょく私は大学三年生の途中で中退した、という事実のみを、述べておきます。
それでも私は学業がしたかった。
勉強したい気持ちはあったのですけれど、ほかのもろもろの要因で、泣く泣く、といったかたちの中退でした。
でももうほかの大学に通学できる自信も余裕もありませんでした。
でもどうにか学業は続けたい。
そんなときに出会ったのが、通信制大学でした。
入学費用を見て、びっくり。一ヶ月がんばってバイトすれば、どうにか揃えられる額だったからです。
よい通信制大学というのはたくさんありますが、私が選んだのは日本大学の通信教育部でした。どうしても、哲学がしたかったのです。哲学のできる通信制大学といえば、慶應か日大か、となります(注、あくまで当時の私調べ)。慶應はレポートの基準が厳しいという噂を聞いたのと、タイミング的に日大通信のほうがすぐに入れそうだったので、悩んだすえに私は日大通信を選びました。
そして私は働かない頭と体力のない身体で、一ヶ月どうにかバイトをして(そちらのバイト先にもめちゃくちゃご迷惑おかけして、喧嘩退職みたいになってしまっていま思うとほんとうに申しわけないのですが)、十数万を揃え、通信制大学に入学しました。
滑り込みセーフのタイミングでした。
かなり行き当たりばったりで、しかもあまり深く考えず軽い気持ちで入学した日大通信でしたが、この学校は私の生涯の母校として生涯感謝することになるだろう、頭があがらないだろう、と、ほんとうに感謝の尽きない豊かなかかわりと、広くて深い学びを、経験することになります。
ただ、正直最初の学年のときにはいわゆる「通信学修」に馴染めず、おまけにあまりやる気もなかった(!)ので、ほとんど単位もとらず学籍だけ置いているような状況でした。
一年生のときにとった単位って2とか4とかだったような気がします……おそろしい……。
ただ通信制大学ってそんなものなのですよね。というのは、意外と「通信学修」がハードだったりする。なので馴染むという意味では、あのときもそれなりは勉強していたのだなあ、といま思い返せば、思います。
私がこうして日大通信にうつったことは、このときすぐにというよりは、この数年後、彼とつきあって数年したときにすさまじい効果を発揮することになるのです――。
(ときどき、誤解されているかたがいらっしゃるのですが。通信制大学は、文部科学省認可の、「正規の大学」です。通学生大学との違いは、「学習方法」のみです。大学のカリキュラムをこなしますし、学位も得られます。もうご存じのかたも多いかとは思いますが、いちおう、通信制大学に馴染みもないかたもいらっしゃると思いますのでということで!)
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