46:「私がいなけりゃ、文芸部は成り立たない」最後。彼氏についても言及してます。

 ちょっとした、後日談がありまして、……これはこの想い出話にとってはほんとうにちょっとしたことかもしれないんですけど、

 私はいま、そのときおなじ508の文芸部ブースの教室の空間にいた後輩男子だったひとと、……恋愛的な意味でのおつきあいを、もうわりと長いことしていまして。


 べつにもうわれわれにとって先輩後輩というのははじまりの状態でしかなく、まあかくまで長くそしてお互いかなりまじめにというか真剣におつきあいしていると、もはや、文芸部のなんたらなんたらではない、あくまでも恋人どうしの関係なんですけど、


 なにがゆいたいかって、永遠ではなかった文芸部のなかにも、

 あのときの文芸部という組織がかたちとしてはすでになくなったあとでも、

 そこから、ずっと続くものはあった――ただそのことが、とても、とても、……あのとき流した自分勝手なつめたい涙の温度をも、あたためてくれる気が、しているのです、……いまも。


 文化祭の、想い出。

 まあ、私にとっては、……まっさきにこのようなものでした。




「私がいなけりゃ、文芸部は成り立たない」の本文は以上となります。


 引用が、長くなってしまいました。が――このときの状況や雰囲気は、こちらを引用したほうがよく伝わると思ったので、全文掲載させていただきました。

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