剣の墓標 artisma zemegmid

第20話 magben zemtav 忌まわしき死体

"now,yem fowus ned aln metsfigzo.aboto vo yanbov ci cu?"

「でも、まだなんにも終わっちゃいない。俺たちは協力できると思わないか?」

uldons nafes li.

老人は考え込んだ。

"bi+fisum,kozfiv ci ned tuz.zemgato fog elnazo cu?"

「正直、俺はお前を信用できん。エルナを殺したいんだろう?」

"ers u:tav co:fe ko:rad.gow,mende era ned ajemas ci ned elnazo zemnariale nxal vel tepc,enhum,zemgas zemnariama zereysuzo"

「それが一番、簡単な手だな。でも、エルナがゼムナリアに捧げられなきゃ問題ない、つまり、ゼムナリアの僧侶を殺すんだ」

"yu:jes tenas zemariama zertigazo"

「ユージェスはゼムナリアの法力を使う。

"ta tenav yuriduszo.erv yuridres.dubemote cu?"

「そして俺は魔術を使う。俺は魔術師だ。忘れたのかい?」

"wob sxorboto caskule cu?"

「どこの組織に所属してるんだ?」

"tayav ci ned jod cu+sole.gow,sxorbov caskule jamis del zemnariaresle"

「その質問には答えられない。だが、ゼムナリア信者に敵対する組織には属しているね」

"yuridin zersef ers cu?"

「ユリディン寺院か?」

ers yuridusma zeros.

ユリディンは魔術の神だ。

uld sekigi sud jod zersef avas ansos bu:rozo.

かつてその寺院は特別な部隊を有していると聞いたことがある。

"sxulv ned"

「知らないな」

tigas yujugu.

ティガスは言った。

"'no:vce vols'.menogiv welzadzo duznogiv azil.sxulv re welzad selna zemnariaresle teg.gow yem sxafum vekav ci ned had zemnariaresi meg.kilnote had yu:jeszo cu?"

「『黒い狼』。俺は奴らに潜入して山賊を監視していた。山賊がゼムナリア信者と関係しているとしか知らされていないからな。だがまだあのゼムナリア信者たちについては詳しくわかっていないんだ。あんたはあのユージェスを殺したのか?」

"fulunum sog abogiv del.sitigi yu:jeszo dagtsma fesnxe.ku+sin,,,yegsela ci ned had su:jetse"

「かつてはそう思っていた。ユージェスを崖の上から落としたんだ。普通……あの状況じゃ助からない」

"now,u:tusum,yu:jes yegseles.wam racmate ned zemtavzo cu?"

「だが、実際に、ユージェスは生き延びた。なぜ死体を確認しなかった?」

"racmev fog ned foy.erig da:sxo...erig zemnariares set..."

「確認したくなかったのかもしれない。奴は友達だった……ゼムナリア信者であったとしても……」

"eto fikrece reys.wam yegselete jen sog cu?"

「あんたは感傷的な男だな。なぜ今まで生き延びてこられたんだ?」

"vekav ci ned.tsas na+golm fikugu del zemno pe+sxezo..."

「俺にもわからん。いつも死に場所を探し続けていた……」

"zemno pe+sxe...dusonvav jod yurfazo"

「死に場所……俺はその言葉が嫌いだね」

tigas so:bilm yujugu.

ティガスは冷ややかに言った。

"eto foy go+zun to:g.eto go+zun to:g so:lo tiga kap kilreys tepc.ulf...zerosi yazdas ci ned foy tel zemnozo.zemto fa foy zerosi yazdes so:rolnxe ot"

「あんたは強すぎるのかもしれない。あんたは戦士として生命力が強すぎるんだ。あるいは……神々があんたが死ぬのを赦していないのかもな。あんたは神々に赦されたときに死ぬのかもしれない」

"zemgev to:g resizo dog cu?"

「俺が人を殺しすぎたからか?」

tigas bo:sol santugu.

ティガスはしばし黙り込んだ。

"bamel,fikuv mxuln wamfigzo topo.yuridres celzicum fikus koksafe a:ralile.no:vce gurf cedc wamfig tsi:solm abov tom koksale"

「ところで、あんたから妙なものを感じるんだ。魔術師は精神的な存在には敏感でね。黒い獣みたいななにかがあんたの心に棲んでいるように思える」

"uld,yujugiv sud re solu:sale honef cu+chazo.dog ajmarnav del 'no:vce vols'zo"

「昔、ソルーサにそんなことを言われたな。だから俺は『黒い狼』を名乗り続けている」

"ers foy...tom zemkos"

「それが……あんたの『殺意』かもな」

"vekav li"

「わかっている」

uldons andes.

老人がうなずいた。

"somc cod gurf ugas fog.tsas kilnolm fikugiv ozacov cod gobdon gurf tsem"

「ときおりこの獣が暴れたくなるんだよ。いつもこの忌まわしい獣を静めるために戦っているように感じる」

"zemnariares mas foy re koksama gurfule aln metsfigzo."

「ゼムナリア信者は心の獣になにもかも食われているんだろうな」

tigas yujugu.

ティガスが言った。

"now,ers mxuln su:je.vo tokuv re asmot elw garzo.ta kempav re yudizo nawsutse.gow,me:no set yas ned foy.gardo po:wnxura to:g"

「しかし、妙な状態だ。俺らは武器も鎧を奪われている。そして腕を縄で縛られてる。けど、見張りすらいない。警備がゆるすぎだ」

"yu:jes elos yol foy"

「ユージェスは楽しむつもりだろう」

"elos?"

「楽しむ?」

"ya:ya.nomil boliv ci cod nawsuzo.nozhocum kempes voz honef nawsutse.jays yu:jezo vol.gow yu:jes nafas tic vo jatis ci ned.ta ham ubodiv fa cod ko:radtse.yu:jes ers honef reys"

「ああ。たぶん、この縄は破れる。わざとそんな縄で縛ってるんだ。だがユージェスは俺たちに勝たせるつもりはない。そしてこのやり方で俺をもっと絶望させるんだろう。エージェスはそういう男だ」

"ers za:ce reys.gow yatmis padkizo.sxuls ned erv yuridres"

「ひどい奴だな。けど奴の計算違いだ。奴は俺が魔術師だって知らない」

"ne+do.payu yu:jes losxus li eto yuridres.somc koneto sud yu:jesle.ta sekis li cod cu+chazo"

「いや。もうユージェスはお前が魔術師だと気づいている。ときおりユージェスと会ったことがあるんだろ。それにあいつはこの会話も聞いているだろう」

"magdi! vekev! sewruyuridus!"

「くそっ! わかったぞ! 風魔術師だ!」

"ya:ya.sewruyuridresma jits yas tic sekis co yerce pe+sxema e+dizo.eto tazgofe yuridres foy.now,lugnito jaytuzo"

「そうだ。女風魔術師の術に遠くの場所の音を聞くのがあったはずだ。お前は優れた魔術師かもしれんがな。が、経験が足りない」

"...ers foy"

「……かもしれねえな」

"fun!"

「ふん」

rapdasum,uldons garowa.

突如、老人が叫ぶ。

"vim na:fa erig foy se+gxon.bolis ci nawsuzo vim tigatse"

「俺の考えは正しかったらしいな。縄は俺の力で破れたぞ」

ta 'no:vce vols' fozugu tigaszo.

そして「黒い狼」はティガスを解放した。

"magdi...za:ctov re yu:jesle"

「くそっ……俺たちはユージェスに侮られているのか」

"fu:mo:r.vakta:r ned"

「落ち着け、興奮するな」

"vekev"

「わかった」

gow,'no:vce vols' kozfiv ned tigaszo.

だが「黒い狼」はティガスを信用していなかった。

yanbov ci fa foy tigascho.

ティガスと協力は出来るだろう。

now,kilnos fa voy bac mefnos elnazo nxal.

とはいえ、エルナを見つけたら殺すかもしれないのである。

"cod ers pa:so cedc yu:jes tepc..."

「これはユージェスにとって遊びみたいなものなんだ……」

tigas vatsos yuridyurfazo.

ティガスは呪文を唱えた。

sosma mark usolas la:ponnxe.

光の球が虚空に生まれる。

la+tas sa+sum cemsogo.

あたりが明るくなった。

col era foy gastanesma u:tu.

ここは洞窟のなからしい。

gabma gast ega: eln.

壁の岩は白かった。

ers ned elnuhogast,ers tic arfatgast.

石灰岩ではなく、花崗岩に違いない。

"ha...now,vo erv van de:li erv mig sosfe teg co no:vanxe"

「は……だが、俺たちはこの暗闇でひどく明るいんだからいい的だな」

'no:vce vols' yujugu.

「黒い狼」が言った。

"uldons,vekav tom na:fazo.gow ers van no:va sar"

「じいさん。あんたの考えはわかる。けど真っ暗闇よりはいいだろ」

"ya:ya...savu:r.ers za:ce cu:nu"

「そうだな……待て。ひどい匂いがする」

"cu:nu?"

「匂い?」

dew reysi ajugu del gastaneszo.

二人の男は洞窟をあるき続けた。

"ers tems.cod cu:ne era..."

「本当だ。この匂いは……」

"zemno cu:nu era.ta sekiv mxuln e+dizo"

「屍臭だな。それに妙な音が聞こえる」

"e+di?"

「音?」

erig wobfig su:yon e+di.

なにか湿ったような音だった。

ers e+di ba+sxulm sekis gu+zon di:kzo.

腐った肉を叩きつけるような音に聞こえる。

zadcu:nu yo:yol go:zunalm fikus.

悪臭がしだいに強まっているように感じられる。

"magdi!"

「くそが!」

tigas garowa.

ティガスが叫ぶ。

tur reys cedc sekt solca re yuridce sostse.

三つの人のような姿が魔術の光で照らし出される。

gow ers ned reys.

だが、それは人ではなかった。

ers mets 'erig' reys.

人「だった」ものである。

"e+ga zemtav..."

「動死体……」

zemtav ro:lralm so:lta.

死体がよろめくように近づいてくる。

ers zad ju:m cedc socmin.

悪夢のような光景だった。

mig du:lake gu+zon zemtav da:vkalm ajus del.

ひどく醜悪な腐った死体が冗談のように歩き続けている。

ahxas voy ku+sin reys nxal.

普通の人間ならば発狂するかもしれない。

gow,uldons kap tigas kap ers ned 'ku+sin reys".

とはいえ、老人もティガスも「普通の人間」ではなかった。

azi mevgo sud ham gobdon metsfigzo.

彼らはもっとおぞましいものにを見たことがあるのだ。

now.melrum e+ga zemtav ers ned fanpon a:rali.

だが、当然、動死体は愉快な存在ではない。

di:k gu+zolm satowa li a:mofe pe+sxenxe.

あちこちで肉が腐り落ちていた。

het boliya,ja:bin julnuma utmo ta fo:n era pe:li.

皮膚が破れ、病的な色の内臓と骨がむきだしである。

'no:vce vols' pe:dlines.

「黒い狼」が舌打ちした。

e+ga zemtavma be:tna ko:rad korvum zaglis zev aln tavzo.

動死体の倒すには完全にその全身を破壊せねばならない。

ta,kilnos zev e+zema yuditse jen uldons avas ned asmotzo teg.

そして、今、老人は武器をもっていないので、腕で戦うしかないのだ。