第19話 uldma maghxu:dil 過去の悪霊

ers mig mo:gan.

ひどく暗い。


fikus suytezegzo.

湿気を感じる。


tokugu re aln asmot ta garzo.

武器と鎧はすべて奪われた。


merlum ers.

当然だ。


nazc abogo ned yem yu:jes sologo li.

まさかまだユージェスが生きているとは思わなかった。


jen ers zemnariama zereys.

いま、彼はゼムナリアの僧侶である。


kozfis ci ned.

信じられない。


maghxu:dil va+solm fikuga uldpo.

過去から悪霊が現れたように感じた。


sorsolf,sekigi sud zemnariama ansosin algo meg.

いつか、ゼムナリアの特殊な儀式について聞いたことがある。


ers mxadce cu+cha vekes ci ned tems ulf o:zurazo.

本当か嘘かもわからない、うさんくさい話だ。


now,pa+pots,bomogo agben sxu:luzo had welnxe.

が、突如、あの森で忌まわしい知識を思い出したのだ。


ham socum losxugu sup.

もっと早く気づくべきだった。


bac fulnum bomogo had cu+chazo nxal fayuv welnxe...

もし森に入るより前にあの話を思い出していたならば……。


'no:vce vols...'

「『黒い狼』……」


sekigi tigasma ca:rizo.

ティガスの声が聞こえてきた。


"wob ers cu? nadum woniv..."

「なんなんだ? 俺たちはどうすれば……」


"mato:r yagnozo.payu erig ned ye:ni.tigas.ers tic ingo marna"

「芝居はやめろ。もう無意味だ。ティガス。それも偽名だろうがな」


"wam..."

「なぜ……」


"eto ned welzad ulf yu:jenartis kap...eto yuridres"

「お前は山賊でも傭兵でもない……お前は魔術師だ」


tigas hures.

ティガスが笑った。


"da:vka:r ned.erv..."

「冗談いうなよ。俺は……」


"...yuridres.tom famles ers elnama ze:mga.had so:rolnxe ot.fikugiv mxuln,duyce zemkoszo.ers ned zemnariaresma zemkos.erig tom zemkos.vekav li eto ned ku+sin reys.now,nazc eto yurdires..."

「……魔術師だ。お前の目的はエルナの殺害。あのとき、奇妙な、かすかな殺気を感じた。ゼムナリア信者の殺気じゃなかった。お前の殺気だったんだ。お前が普通の人間じゃないのはわかってる。しかし、まさか魔術師とはな……」


"wam vekete cu?"

「なぜわかった?」


tigasma ca:ri kotsogo.

ティガスの声が変わった。


"ers monfas...ta 'cu:nu'.konegiv sud yuriresle pa:tca ci ned lotsuzo.tom ames ers "ga+ditsfe reys".now,tom monfas ers yu:janartis.yu:jenartsisma ansos yas tijma te:na ko:rad ta tavma e+gale.to veketo ned foy.elnvu+casma hxu:fa selnas tel cu?"

「雰囲気……そして『匂い』だ。数えきれない数の魔術師と俺は出会ってきた。お前の外見は『逞しい男』だ。だが、お前の雰囲気は魔術師だった。魔術師の特徴は指の使い方と体の動きにある。お前は気づいてなかったようだがな。エルヌヴッキャスの襲撃はお前と関係しているのか?」


"teminum sxulv ned jodzo.yoy,ers ku+sin su:je.vim famles ers zemnariaresma algoma ne:gya.gow tij ers...dog menvete vim tijzo"

「本当はそれは知らないんだ。よくあることさ。俺の目的はゼムナリアの儀式の妨害だ。しかし指か……だから俺の指をじっと見ていたんだな」


"wam socum zemgete elnazo cu?"

「なぜすぐにエルナを殺さなかった?」


"ha..ers ba:di.yete teg"

「は……そりゃ無茶だ。あんたがいたからな」


tigas neces.

ティガスが微笑した。


"bac zemgev tuz nxal had vu+canxe..."

「もしあの丘で俺がお前を殺していたら……」


"hekigiv li ned.losxute li viz ers mxuln dog。abote zemtuv foy viz su:jezo"

「心配はしてなかった。あんたは俺のことを妙だと気づいていたからな。俺の様子を観察するだろうと思っていたよ」


"losxute kap vim na:fale"

「お前も俺の考えに気づいていたのか」


"yuridres jopag bamolum sxugis tsal.gow tirev.eto temin 'i+dewofe yu:jenartis"

「魔術師はよくお互いに騙し合う。だが驚いたよ。あんたは本当の『伝説の傭兵なんだな」』


uldons badum huras.

老人が苦く笑う。


"i+dewofe yu:jenartis? erv ku+sin narha.tudas li dog"

「伝説の傭兵? 俺はただのバカ者だ。だから捕まっている」


"now,yem elna ajema ned zemnariale"

「でも、まだエルナはゼムナリアに捧げられちゃいない」


"ya:ya.yu:jes muvos fog elna zemgas re socminzo tel"

「ああ。ユージェスはエルナが殺されるところを俺にみせたいんだ」


"ahxas li had magdi"

「あのくそはいかれてやがる」


tigas yujugu.

ティガスは言った。


"elna era yu:jesma tansa.wam..."

「エルナはユージェスの娘だろ。なんで……」


"zemgegiv yu:jesma lakresazo"

「俺がユージェスの恋人を殺した」


"now,lakresa ega: elnama madsa"

「けど、恋人はエルナの母親だ」


"ya:ya...jen set vekav ned wam azi neg zemnariaresle.gow...solu:sa zemgega a:mofe reysizo e+zema fa:ha tsem..."

「ああ……今でもなぜあいつらがゼムナリア信者になったのかわからない。けど……ソルーサは多くの人間を自分の喜びのために殺した……」


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