第14話 gu+zas グッザス

"welzadima patca wob era cu?"

「山賊は何人いる?」


"dectur ers"

「十三人だ」


"tsa+sace tuz ta zemnon reysuzo patca era cu?"

「お前と死んだ連中を入れた数か?」


"ya:ya"

「そうだ」


"onparin patca era ak,yatmi ya: ned cu?"

「残りは八人、間違いないな」


"ne+do"

「ああ」


uldons nadhugu.

老人はため息をついた。


"tom ra:cus asmogo vol elnuvu+casma to:jsunxe cu?"

「お前の仲間はエルヌヴッキャスの街で俺たちに攻撃してきたか?」


reys vekev ci ned ye:nizo.

男は意味が理解できないようだ。


"sxulv ned.ers tems!"

「知らねえよ。本当だっ!」


elna nafas welzadma yurfa meg.

エルナは山賊の言葉について考えた。


welzad ta 'ti+juce ja:m" yas foy.

山賊とは「別の敵」がいるのかもしれない。


"sxalto sewruyuridresazo cu?"

「女風魔術師を知っているか?」


reys rxo:bilm mevgo elnazo.

男は恐ろしげにエルナを見た。


"cod resa era"

「この女だ」


"ne+do.ham eldanin resa era"

「違う。もっと歳上の女だ」


"sxalto ned...aw,had gojma sewruyuridresa era cu?"

「知らねえ……ああ、あの小屋の女風魔術師のことか?」


"era foy.wam batigi gojzo"

「かもしれん。なぜ小屋を燃やした」


"osma se:lo erig.os dusonvas yuridres ta yuridresazo"

「かしらの命令だった。お頭は魔術師と女魔術師が嫌いだ」


"racmate yuridresama zemtavzo cu?"

「女魔術師の死体を確認したか?」


"ne+do.now goj va:lisum batiga.haha,yelsela ci ned had asorotse"

「いや。でも小屋は見事に焼けた。はは、あの炎で生き延びられるはずがない」


"racmate yuridresa ya: gojnxe cu?"

「女魔術師が小屋にいたか確かめたか?」


"ne+do"

「してない」


"wam sxalte cod rxafsa...elna era yuridresa cu?"

「なぜこの娘が……エルナが女魔術だと知っていた?」


"os yujugu dog.rxa:fe yuridresa yelsela li foy"

「かしらが言ったからだ。若い女魔術師が生き延びているかもしれないって」


"wam tom os sxuls rxa:fe yuridresama a:ralizo"

「なんでお前のかしらは若い女魔術師の存在を知っていたんだ?」


"erv ned os.vekav ci ned"

「俺はかしらじゃない。わかんねえよ」


bo:sol 'no:vce vols' cusogo del reysule.

しばらく「黒い狼」は男に質問を続けた。


te+jife metsfig vekega ned.

大事なことはわからなかった。


now aln ers chakfe sxu:lu.

だがすべて貴重な情報である。


unfe,welzad erig gowis yu:jenartisi.

一つ、山賊は元傭兵たちだった。


dewce,patce era ak.

二つ、数は八人。


turfe,zereys yas ned welzadile.

三つ、僧侶は山賊にはいない。


u:tusum,un kilikoma zeteys abeyigo welzadzo.

実際には、一人のキリコの僧侶が山賊に見切りをつけたのだ。


kiliko ers kilnoma zeros.

キリコは戦いの神である。


ers marnas dusonvas unhxatsin landozo.

一方的な略奪を嫌うので有名だ。


gatvafe welzadima kilreys ers foy sxa+guce.

熟練の戦士は山賊には少ないらしい。


"gow vekav ci ned welzadima osma na:fazo"

「だが山賊のかしらの考えがわからんな」


'no:vce vols' yujugu.

「黒い狼」が言った。


"os vankes welzadizo dew bu:role.ers u:tav narhan ko:rad"

「かしらは山賊を二つの部隊にわけた。最も愚かなやり方だ」


elna sxala ned kilvars meg.

エルナは戦術については知らない。


"safsum os erig narha teg cu?"

「単純にかしらが馬鹿だったとかじゃないですか?」


"ers foy.yochogo ci ned yu:jenartisizo...now,wamfig ers mxuln"


「かもしれん。傭兵どもを養いきれなかった……だが、なにかが妙だ」


"za:ctogo voz cu?"

「私たちを侮っていたとか?」


"ne+do.nomil,a:tira ers foy jays fog vol yatmice sxu:luzo"

「いや。たぶん、正解は俺たちに間違った情報を与えたかったんだろう」


"cod reys ozures vol cu?"

「この男が私たちに嘘をついたんですか?」


welzadma caf kotsogo elnule.

山賊の顔が白くなった。


"ne+do!"

「違うっ!」


"ne+do.reys ozures ned.now cod sxu:lu era ned se+gxon.az kozfis za yatmice sxu:luzo.ta ti+juce cur kap era mi:fe.nomli ti+juce welzad zetmugu tic vom kilnozo.jod reys chosigi li kilnoma sxu:luzo osle"

「ああ。男は嘘はついてない。だがこの情報は正しくない。こいつは間違った情報を信じまされているんだ。そして別の四人も同じだ。たぶんまた別の山賊が俺たちの戦いを観察していたに違いない。その男が戦闘の情報をかしらに伝えたんだ」


"ozura:r ned!"

「嘘をいうな!」


reys garowa.

男が叫んだ。


"os ers mig mig yofe,tsanfafe kilreys"

「かしらはとても、とても優しい、頼りがいのある戦士だ」


"sxugite re li osle.zakmato re.ta peyite re.payu yelnato ned os tepc"

「かしらに騙されたな。お前は利用された。そして捨てられた。もうかしらにとってお前は必要ない」


"ug...uwwwwwwwww"

「うお……うおおおおおお」


yikde rxa:fe reys misamus da.

ついに若い男はすすり泣き始めた。


"wob osma wastos ers cu?"

「かしらの特徴は?」


"……macuves solce cafma:zo.mini ers sa:dice.a:js ers curdec ant..."

「……金色の髭をはやしていた。目は茶色いだ。歳は四十くらい……」


"uldce gu+za ya: dafle cu?"

「古い傷が額にあったか?」


"ya:...now wam sxalte li cu?"

「あった……でもなんであんたが知ってるんだ?」


uldons pakpilm hures.

老人がひきつったように笑った。


"osma marna ers gu+zas"

「かしらの名前はグッザスだ」


"ya:ya..."

「そうだ……」


"han,gu+zas erig vim go:wis ra:cus.magudi! jen wob hasos del cu?"

「ふん、、グッザスは俺の元仲間だ。糞っ! 今、なにが起きてるんだ?」


elna tirega.

エルナは驚いた。


"lagt tom...uldce ra:cus cu?"

「またあなたの……昔の仲間ですか?」


"ya:ya.hasos ci ned.ers ned ku+sin elfas!"

「そうだ。ありえない。ただの偶然なんかじゃない!」


elna mifum fikuwa.

エルナも同じように感じた。


holtsum ers ned elfas.

明らかにこれは偶然ではない。


napreys do:svas wobwigzo.

誰かがなにかを企んでいる。


gow,aln vekava ci ned jod dosvazo.

とはいえ、その企みがわからないのである。


"magdi!"

「糞!」


rapdasum,reys bicas da satzo.

突然、男が大地を殴りつける。


"os omkozfigi viz! peyiv re osle! magdi! magdi!"

「かしらが俺を裏切った! かしらに捨てられた! 糞っ! 糞っ!」


welzadima reys susve jalnogo foy u:tuszo.

山賊の男はついに現実を認めたらしい。


"zemgav fog had reyuzo! aboga del ers kozfin ci os!"

「あの男を殺したい! 信用できるかしらだと思っていたんだ!」


"honef reys wons ned welzadzo"

「そんな男は山賊はしない」


'no:vce vols sobtucum yujugu.

「黒い狼」は冷ややかに言った。


reys mavs uldonszo.

男が老人を見る。


"zemgato viz kap cu?"

「あんたは俺も殺す気か?」


"jen,nafav li"

「いま、考えている」


elna rxo:bilm fikuga 'no:vce vols'zo.

エルナは「黒い狼」を恐ろしく感じた。


"vomov savu:r! zemgate to:g!"

「待ってください! 殺しすぎです!」


"ers yu:janrtis!"

「それが傭兵だ!"


elna losxuga uldons wamfig menves del reysuma tsama tijzo.

エルナは老人がなぜか男の手の指を見つめ続けていることに気づいた。


wam ers cu?

なぜだろうか?


jod mipac,rxafsa sekiga reysuma hu:ra ca:rizo.

その瞬間、少女は男の笑い声を聞いた。


"aha...hahahahaha! vekev! zemga:r viz! zemgate u:nos elw gurfis cedc!"

「あは……はははは! わかったよ! 俺を殺せ! お前がウーノスやグルフィスを殺したいみたいにな!"


elna aboga reys ahxes.

エルナは男が発狂したのだと思った。


ers gaj foy.

彼は本気らしい。


mava ci ned yagnole.

演技とは見えなかった。


"vekev"

「わかった」


uldons so:lta reysule.

老人が男に近づいていく。


elna ega ci ned rxo:bitse.

エルナは恐怖で動けなかった。


'no:vce vols" fordugu lenartiszo.

「黒い狼」が長剣を振り下ろす。


gow,uldonsma artis bosugu satle.

だが、老人の剣は大地に刺さった。


"jen,welzad zemgo"

「いま、山賊が死んだ」


'no:vce vols yujugu"

「黒い狼」は言った。


"payu eto ned welzad.eto un reys.vo:molm solo:r"

「もうお前は山賊じゃない。一人の男だ。好きなように生きるがいい」



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