第13話 jar kilno 夜戦
we+ce sewr bxuwos li.
弱い風が吹いている。
elna algamum fikuwa ci jodzo era sewruyuridresa teg.
エルナは風魔術師なので自然とそれを感じられた。
payu sols dudas go.
もう陽は沈みきっている。
turma ikama un,layka mava solg cedc.
三つの月の一つ、ライカが鎌のように見える。
la+tas ers mig mo:gan.
あたりはひどく暗い。
"ha,azi egega da foy"
「は、奴らが動き出したようだ」
yu:jenartis huras.
傭兵が笑う。
yem elnama mini mefnowa ci ned ja:mzo.
まだエルナの目は敵を見つけられない。
"gachig mavi:r...un,dew,tur,,,,sak reys so:ltas colle.tena:r 'had' yuridyurfazo"
「しっかり見ろ……一、二、三……五人がここに近づいてくる。「あの」呪文を使え」
"ya:ya"
「わかりました」
fowugu kilno ko:rad meg pa:snazo.
戦い方についての話し合いは終わっている。
elna vatsiya da yuridyurfazo.
エルナは呪文を唱え始めた。
ers te:nan sewruzo gardo yuridyurfa.
風を使った防御の呪文だ。
socum vatsiya go 'jas pxo+sxu'zo.
すぐに「矢そらし」を唱え終わった。
sewr ku:lulm bxuwogo da ca:gon elna ta 'no:vce vols'ma la+taszo.
エルナと「黒い狼」を囲むあたりを回転するように風が吹き始めた。
cod go+zun sewr venbis ja:mma jaszo.
この強い風が敵の矢を弾くのだ。
yikde ja:m arsas jaszo.
ついに敵が矢を射掛けてきた。
now se+kan re elnale sewruma gab venbis jaszo.
だがエルナに作られた風の壁が矢を弾く。
gow jabmiya zev mujnatum gardo ci ned asmozo jastse teg.
とはいえ矢による攻撃から確実に守れるわけではないので用事しなければならない。
uldons ta elna fatos del vu+carima utovfosnxe.
老人とエルナは丘の頂上で伏せ続けていた。
ta elna mevga ja:mzo.
そしてエルナは敵を見た。
sak reys arsar del jaszo arsutse.
五人の男が弓で矢を放ち続けている。
azim asmo holtsum mesugu.
彼らの攻撃は明らかに失敗だった。
un reys bi:lalm fa:julm so:ltas elnasa.
一人の男が苛立ったようにエルナへ駆け寄っていく。
"narha!"
「馬鹿がっ!」
uld yu:jenartis kulus da forkulizo.
老傭兵が投石具を回し始めた。
ers ku+sin cabma o:verid cedc asmot.
普通の革のベルトのような武器である。
'no:vce vols" forkulis du:ce dustuzo jod o:veridtse.
「黒い狼」が小さな石をそのベルトで振り回している。
dust ja:tus re forkulipo.
石が投石具から投げられる。
maytogo ci ned dustuzo ja:mele.
石は敵に当てられなかった。
elnama yuridyufa kotsowa dustuma e+gazo dog.
エルナの呪文が石の動きを変えてしまうからだ。
now,ers ned mende.
だが、それは問題ではなかった。
socum ja:m losxuga foy asmole dustutse.
すぐに敵は石による攻撃に気づいたようだ。
ers uldonsuma nozhoc.
それが老人の意図だった。
"minjabi:r! ja:m tenas dutsuzo!"
「気をつけろ! 敵は石を使うぞ!」
un ja:m garowa.
一人の敵が叫んだ。
sak reys bores li.
五人が散開していく。
delis re yu dustutse teg wons del mxo+go wognozo nxal.
集団行動を続けていれば石で狙われやすくなるからだ。
ja:mi bo:ralm tevas foy solta kilnozo.
敵は散開して接近戦を試みるらしい。
elna rxobiga.
エルナは恐ろしくなった。
'no:vce vols'ma a:tuma korvum e:lmes teg.
「黒い狼」の予想が完全にあたっていたからだ。
az jaytigi a:mofe u:tusin kilnozo.
彼は大量の実戦を経験している。
now uld yu:jenartis atumes ham a:mofe su:jezo.
だが老傭兵はさらに多くの状況を予想していた。
ers su:je yu:jenartis nafega 'u:tav fozfe cilasf" tus.
これは傭兵が考えた「もっとも可能性が高い状況」である。
uldons mucafos,ta fajus da.
老人は立ち上がり、そして走り始めた。
azom mini mavs ci foy ja:mma e+gazo.
彼の目には敵の動きが見えるらしい。
"gof,,,gaaaa"
「ごふっ……がああっ」
rapdasum,u:necilm no:vce nxurt mevga un ja:mma cuynxe.
突如、一人の敵の首で黒い蛇がくねるように見えた。
nomil ingofikuga foy.
おそらくは錯覚だろう。
u:tusum,bo+sxon asuy mevga tic no:vce nxurt cedc ika sosma su:jetse.
実際は、噴出した血が月光の加減で黒い蛇のように見えたに違いない。
socum yu:jenartis fa:julm so:ltes ti+juce jalmle.
すぐに傭兵が走って別の敵に近づいていった。
miltin ika sosle artis mevga.
月光に輝く剣が見える。
yikde uldons lepnxes vu+carima utovfosle.
やがて老人は丘の頂上に戻ってきた。
"betnes cur reysuzo.ta tudes cod reysuzo"
「四人、倒した。そして一人、男を捕まえたぞ」
kozfiya ci ned.
信じられない。
now,u:tusum,'no:vce vols" zemges cur ja:mzo kan so:rolle.
だが、現実に「黒い狼」は短い時間で四人の敵を殺したのだ。
"mazefa:r!"
「おきろ!」
uldons dognes reysuzo.
老人が男を蹴った。
yem ers rxa:fe reys.
まだ若い男である。
reys socum mazefate.
男はすぐに目を醒ました。
caf pakpigi rxo:bitse.
顔が恐怖で強張った。
"zemga:r viz!"
「俺を殺せっ!」
"cajov tom so:lozo bac bi+fisum tayete nxal"
「もし正直に答えるならお前の命は助けてやる」
uldons yujugu mig zowce ca:ritse.
老人はひどく冷酷な声で言った。
"wam asmote voz cu?"
「なぜ俺たちを攻撃した?」
rxa:fe reys tayes.
若者が答えた。
"ers se:lo teg..."
「命令だからだ……」
"nap selogo tel cu?"
「誰がお前に命じた?」
"o,,os ers"
「か、かしらだ」
"os? welzadma os cu?"
「かしら? 山賊のかしらか?」
reys andas.
男がうなずく。
"ya:ya...gow,erv ned welzad.vo erv yu:jenartis bu:ro"
「そうだ……けど、俺は山賊じゃない。俺たちは傭兵団だ」
"landote toszo cu?"
「お前たちは村を略奪したな?」
reys badum kotsogo cafzo.
男の顔が苦いものになった。
"had ers...ti+juce ko:rad ya: ned..."
「あれは……仕方なかったんだ……」
"reysi lombus jodzo 'welzad' tus"
「みんなそれを『山賊』っていうんだよ」
'welzad" santugu.
「山賊」が黙り込んだ。
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