第6話 hxu:fa 襲撃

"vim ma:se ya: cod la+tasle"

「俺の家はこのあたりにある」


jol ega: sigz had tarsefma pe+sxepo.

そこはあの酒場の場所に近かった。


"eto he+ki cu?"

「不安か?」


"ne+do"

「いえ」


u:tus mig hekiya.

彼女は本当はとても不安だった。


payu sxala cod la+tas ers jabs.

もうこのあたりは危険だと知っている。


ta to:jsuam gardores nagos li foy ze:mgan dec reysizo tu+koreszo.

そして街の衛視が十人の男を殺した犯人を探しているかもしれないのだ。


now uldons holtsum fu:mos li.

だが老人はどうみても落ち着いている。


"col era vim ma:se.vim asmot ta gar ya: colle"

「ここが俺の家だ。武器と鎧はここにある」


ers eren uldce se:fi.

とてつもなく古い建物だった。


sxo: era pe:li gabma elhed ya: ned a:mofe pe+sxenxe teg.

壁の漆喰のあちこちでなくなっているので木材がむき出しだ。


mig kelas li ers tur jupma se:fi.

三階建ての建物はひどく傾いている。


aboga ers socum di+san je se:fi.

すぐに崩壊しそうな建物だと思った。


uld yu:jenartis fayus mo:gan faygxule.

老傭兵が暗い入り口に入っていく。


"wob wonto cu? fayu:r.vim ma:se era turce jup"

「どうした? 入れ。俺の家は三階だ」


fon se:fi a:mosum ya: to:js ers kimpace dog.

狭いため、街には高い建物がたくさんある。


ta se+pitma ma:se malsas ers jasmece du:r sar fes foyas zev fodciszo teg.

そして部屋の家賃は階段を登らなくてはならないので下よりも上が安いのだ。


fo:yalm delmitum gxe+sxin fodcizo dew tsadega turce jupsa.

不吉に軋んだ階段を登って二人は三階にたどり着いた。


ja+kos erig mig mo:gan solsos nub fayus ned sewfaypo.

窓からほとんど光は差し込まず、廊下はひどく暗かった。


"col era mo:gan to:g"

「ここは暗すぎます」


"socum atmato tic"

「すぐ慣れるはずだ」


elna aboga atmava fog ned honef pe+sxele.

エルナはこんな場所になど慣れたくないと思った。


yikde uldons firas foy so+bilzo.

やがて老人が扉を開けたらしい。


erig duyfum sosfe se+pit ja+kos sar.

部屋は廊下よりは少し明るかった。


kurcasiya za:ce cu:nutse.

ひどい匂いで目眩がする。


ers lams foy elna tepc vekeva ci ned se+pitma su:jezo.

エルナにとって部屋の様子がわからないのは幸運かもしれない。


solsos fayus li du:ce sewfaypo.

陽光が小さな窓から入り込んでいる。


'no:vce vols' yujugu.

「黒い狼」が言った。


"abogiv ned lagt tenav codizo"

「またこれを使うとは思わなかった」


uldons fires lenlibcuzo.

老人は長櫃を開けた。


nomil ers foy azom asmot elw gar.

たぶん彼の武器や鎧だろう。


"ow"

「へえ」


ti:ralm pa:jum madus cabma gar cedc metszo.

驚くように素早く革の鎧らしいものを身につける。


te:nalm atmas foy cod garzo.

この鎧を使い慣れているのだろう。


ta uldce yu:jenartis avas tatbon re tatbotse lenartiszo.

そして老傭兵が鞘で包まれた長剣を手に取る。


"losxuto li cu?"

「お前は気づいているか?」


"wob?"

「なんです?」


"cod se:fima fodcis vasum gxesxis.omov aln tsi:so reysima de+sxe ca:rizo gow cod ca:ri batsos.dew...ned,tur reys.aln avas asmotzo.elna,joyi:r kilnole"

「この建物の階段はよく軋む。俺は住人ぜんぶの足音を覚えているが、この音は違う。二人……いや、三人か。みんな武器を持っている。エルナ、戦いに備えろ」


"d,da:vkato cu?"

「冗談でしょ?」


socum vekega ers ned davka.

すぐにそれが冗談ではないと理解した。


rxafsa puwega ci ned reysima temszo.

少女は男たちの正体を想像できなかった。


gow da:sxum nafa mxaz azuz a:valm asmotzo ko+zolm so:ltas teg.

だが武器を持ってひそかに近づいてきた彼らが友好的だとは考えづらい。


ulf gardores cu?

あるいは衛視だろうか?


now yuridresama nistopi yujuga,ne+do.

とはいえ、魔術師の直感が、否と告げていた。


a:mofe yurdires nistopilm tazgos.

たいていの魔術師は直感に優れているものだ。


elna a:lva delmin fi+kuzo.

エルナは不吉な感覚を覚えている。


rapdasum napreys fires so+bilzo.

突然、何者かが扉を開けた。


reys fayus mig kimpace se+pitle.

男がひどく狭い部屋に入り込んでくる。


fa:yun kimpace sefwaypo we+ce sos solvos za reysuma kanartisma a:zenzo.

狭い窓から入った弱々しい光が男の短剣の刀身を輝かせる。


uldons socum eges.

すぐに老人が動いた。


vasos fi:ran re so+bilma du:rigpo.

開かれた扉の後ろから現れる。


'no:vce vols"ma lenartis bosus kanartisma reysuma fub fadzo.

「黒い狼」の長剣が短剣の男の左腹を刺した。


uldons doges gam reysuzo sabonos e+zema lenartiszo ja:mma tavpo.

老人が男を蹴りながら自らの長剣を敵の体から引き抜く。


ta dewce asmsos vego gow uldce yu:jenartis gxasigi asuygma lenartistse.

そして二番目の攻撃が来たが老傭兵は血まみれの長剣で受けた。


aln wogno ers farin to:g.

すべての行動が速すぎる。


"gxa:! teminum eto yuridresa cu!"

「ガキ! 本当にお前は女魔術師か?」


elna fikuwa me+gazo.

エルナは怒りを覚える。


takes tic lombus gxa: tus e+zecho.

ガキとは呼ばないと自分と約束したはずなのだ。


now,jen betnav ja:mzo yuridyurfatse.

とはいえ、今は敵を呪文で倒す。


socum rxafsa vatsiya gam yuridyurfazo ja:mle egega tijzo la:ponnxe.

すぐに少女は敵に呪文を唱えながら指を空中で動かした。


"se:li se:li azantu vi:do!"

「セーリ・セーリ・アザントゥ・ヴィード!」


fikuga sewruma e+gazo.

風の動きを感じた。


se+kan re sewrutse a:zen zuvas ja:mma cuyzo.

風で作られた刃が敵の喉を切り裂く。


elna mevga bo+sxon a:mofe asuyzo reysuma cuypo rogcuzo.

エルナは男の首から大量の血が噴出するのを見た。


"ete van!"

「よくやった!」


yem juzwano fikuwa ned ze:mgan reysuzo e+zema yuridustse.

まだ男を自分の魔術で殺した実感はない。


"magdi! turce reys tanjugu foy! erv dovan now ers van hu+do"

「くそっ! 三人目は逃げたらしい! 悔しいがいい判断だ」


uldons gecmugu zertavle.

老人が死体にかがみ込む。


chasos reysima tavzo foy.

男たちの体を調べているらしい。


"azi...ned,'codi' erig tic asnos reys"

「彼ら……いや、『これら』は専門家に違いない」


"asnos reys...wob ers cu?"

「専門家……なんのですか?」


"ze:mga.vekav ci ned ers ko+zo ze:mga reys.fo:rce kanartis,fo:rce ma+du...avas ned aln egmidzo.nafes me+suce su:jezo"

「殺しだ。暗殺者かはわからない。ありふれた短剣。ありふれた服……なにも証拠を残していない。失敗したときのこともを考えていたんだ」


"selnas welzadile cu?"

「山賊たちに関係あるんでしょうか?」


"vekava ci ned.erv ned yurudres elw zereys.tenav ci ned yuridyurfazo.teminum sekigi ci ned zerosma yurfa kap.erv eldanin ku+sin yu:jenartis"

「わからんな。俺は魔術師や僧侶じゃない。呪文は使えない。もちろん神の言葉も聞くこともできない。俺はただの老いた傭兵だ」


yo:yol asuyma cu:nu do+getum cemsowa li.

しだいに血の臭気が濃くなっていく。


"ers kul mujance.vo bagdov li re foy menden ha:sole pu:wafe metsfig sar"

「これだけは確かだ。俺たちは想像していたよりも面倒なことに巻き込まれているらしい」

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