『十八史略』で読む魏晋南北朝

第12回 管寧、官を受けず

　漢文大系本、第3巻、66ページ。

　西暦227年。

　◯処士管寧、字幼安、自東漢末避地遼東。三十七年、魏徴之。乃浮海西帰。拝官、不受。

　◯処士管寧、字（あざな）は幼安、東漢の末より地を遼東に避く。三十七年にして、魏、之を徴（め）す。乃（すなは）ち海に浮かびて西に帰る。官を拝すれども、受けず。

　◯処士（仕官しない在野の人）の管寧は、字（あざな）を幼安といい、後漢の末から住所を遼東に移して避難していた。三十七年を経て、魏は、かれを召し出した。ところが、かれは海路を通って西に帰ってしまった。官職を与えようとしたが、受けとらなかった。