恥の多いもやしだった

 無慈悲な人間に抗う力はない。

 我輩は冷たい場所に放り出された。無造作に風が吹き、逆らえない。いったいどこに連れて行かれるのだろう。

 思えば、恥の多いもやしだった。生命の礎になる事を夢みていたが、叶いそうにない。

 他のもやしより賢いつもりだったが、考えても無駄だ。

 運命を受け入れよう。

 それが我輩にできる唯一の行為だ。

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