しょうがないってことはないだろうぜ
風習・文化・時代。そう言ったものがどんな場所に行ったって必ずある。日本を出たって、それこそ人間じゃなくなったって、それまで通りに動かそうとしてくるんだ。環境というやつは。
そう言った義務みたいなものが、日本では薄まりつつあるけれど、それでもまだまだ他国に比べると色濃く残ってる。
結婚をしない者や子を授からない者は、今でも
僕はそう言うのをなくしたいと思ってる。僕一人が言ったところでなくなりはしないんだけどね。でも、発言を止めたらそれこそ環境の思うつぼ。僕は言葉を紡ぐのをやめない。
日本はそりゃあ貧しい国と比べたら幸せだろうと言う気持ちはある。別に現環境が最悪だなんって話はしてない。昔よりはまだマシになってきているとは思う。でもまだだ。まだまだだ。理想論かも知れないけど、理想論を言うやつがいなくなったら国は病気だ。理想を求めるよ。
男女平等とか、モラハラのない社会とか、そう言う月並みな理想を求めていくよ。
じゃあどうやって求めていくの?
ただワーワー騒いでるだけ?
違う。僕は創作家だ。
女性が置かれた現状・不平等性を訴え、ひいては人間の生物としての欠陥をつまびらかにし、世に根付いた慣習・価値観・道徳観・倫理観を全部かち割ってやろうと思って『キンタ(マ)バース(ト)』を書いた。
子供を産むと言うことは子供に生を与えるとともに死ぬ運命を与えていることに他ならないのに、なぜ生むのか。死生観が逆転している世界を見たら、みんなは「おかしいぞ?」と思ってくれるだろうかと考え『死善の杜』を書いた。
スポーツマンが言う平等ってなに? ケガをしないようにするために階級分けしてるんならさ、なんで殴り合うの? グローブふわふわのクッションにすれば? なんのために戦ってるの? と言う疑問を投げかけるために『ボクシング階級分け』を書いた。
創作家は、環境に対して「しょうがない」なんて言っちゃダメだ。
すぐに解決することが出来ない問題の方が多いから、そのときは退くしかないことや、結局現環境ではどうにもできないこともあるけれど、そう言う問題に直面したら、書かなきゃダメだろ。なんのために創作してるんだ? 世界を変えてやろうぜって思ってるんじゃあねえの?(言い過ぎだ。敵作る気か)
そりゃ僕は全然無名の創作家。プロでもなんでもない。そんなやつがなに騒いでるんだって思うだろう。
違う違う。そうじゃない。逆だ。
プロでもなんでもない無名の創作家ですら、「しょうがない」に立ち向かってる。
有名なプロが立ち向かったらそれこそ世界を変えられるって信じてる。だから小説って言うか創作物ってのはスゲーなって思う。
って言うか主語がまたでかいな。創作家って言ってもいろいろ居るだろうから、その辺の多様性みたいなものを認めないと、いろいろ問題が出てくるよね。うん、全部が全部そうだとは僕も思ってないし、そこまで頭固くないよ。そもそも僕だってテーマ性の薄い作品をたくさん書いてる。面白けりゃいいじゃんって感じで。
でも、今は創作家って言いたいんだよ。僕と仲良くしてくれている人は、困っている人が居たら手を差し伸べることが出来るやさしくてスゲー人たちだって思いたいから。誰かのために戦える人だって思いたいから。
あ、だからと言って別に全部作品に昇華する必要はないよ。ようは、スタンスの話。あらゆる問題に対して無関心でいて欲しくないだけ。興味を持って「なんとかならねえかなあ」って思うだけでいい。その気持ちがあれば、いつかそういう問題提起をした作品に出会ったときに、その作品と作者を応援できるじゃん。
そういうアンテナを張っておいて、そんで、問題を見殺しにしてほしくない。と言うお話。
なんか『窓の無い地下室から、蒼天に浮かぶ太陽を穿つ』に書くべき内容だったかなあなんてちょっと思ったけど、創作よりの内容だから、まあこっちでいいか。
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