ファッションと小説
ファッションと小説と言うのは似ている。
トレンドがあるということだけのみならず、どういうつもりで着るのかというのが、どういうつもりで書くのかと言うのに
私はファッションにおけるトレンドを追わない。だからと言ってモードファッションのように誰からも理解されないような行き切った格好もしない。
でもいずれあのモードが、ストリートに降りて来ることを知っている。ようは、時代の先を行くかいまを行くかという選択の問題だ。
私はみんなと同じが嫌いなので、それを避けた格好をする。
男が花柄なんてという時代に花柄を好み、ノーカラージャケットがメンズで普及する前にそれを求め、
逆を行ったり、先を行ったり、あとを行ったり……。
だからと言って、街並みから浮くような格好はしない。行き先の背景を想像して、そこに合う服を選ぶ。
隣を歩く人のことも考えなければいけない。例えばパリコレモデルか或いは宇宙人しか着ないだろこれという服装で歩いて隣の人に恥ずかしい思いをさせたら、それは自分の中ではNGなのだ。それはファッションを越えて、協調性のない人間だという証に他ならない(あくまで個人的には)。
つまりTPOはわきまえている。多分。
いつも個性と調和の
トレンドではないのでモテるファッションではない。
しかしモードでも無いので理解してもらえないわけでもない。
良く言えば
悪く言えば中途半端。
そしてこれは小説というステージにおいても同じことが言える。
私は小説でもその親和性のある個性——中途半端を
私が書いているものは
降る空ノ鼓動で言えば主人公は便利だが攻撃性能のない能力保有者なので俺TUEEはできないし、現ファンなので異世界にも転生していない。けれどもハーレムチックな展開やエロシーンは入れて、男性読者を物凄く意識もしている。飽きないようにイベントは起こしまくっているし、カタルシスの準備も怠らない。
読みにくくならないように何度も推敲と校正を行い、常用外の漢字にはルビを振る。
webと言う公開環境に合わせて空行も入れるようにした。(公募用に書いているので基本的には空行なし)
時代や社会(出版社がいま売りたいもの)には逆らっているが、読者が読みやすいように工夫を凝らしている。
ファッションも時代や社会に囚われていないが、友人が隣を歩きやすいように頑張っている。
おそらくこのファッションと小説の関係性が同一になっているのは、私だけではないのではないだろうか。
なんとなく流行を追うだけの方がモテるだろう。ショップ店員のおすすめを着ていればモテるだろう。だけれどもそれは、本当に自分がモテているのか時代や店員にモテさせられているのかはわからない。その時代に流行ったものが本当に自分にとってのベストなのかもわからない。
流行と言うのはベターを提供してくれる。ベターにベターを重ねれば、浮くこともないし嫌われることもない。しかしベターをいくら重ねたところでベストには成り得ない。ベストは自分の中にだけ存在する。
あ、ちなみに私は全然モテない。
でも
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