他薦は人の為ならず

*全体的にカクヨム初心者に向けて、という感じになってます。あと口語体のせいでなんか偉そうです(笑) ご容赦くださいませ。



 情けは人の為ならずって言葉は、情けをかけたら必ず自分に戻ってくるから、人の為ってんじゃあなくて自分のためにどんどんかけようぜって言葉だ。


 なのでこの『他薦は人の為ならず』ってのは、他薦しまくったら自分に必ず返ってくるからやった方が良いぜってこと。


 いや、打算的なこと言うんじゃあねえよって、そりゃそういう気持ちもわかるけど、人と人の繋がりなんだから、ある程度仕方ないと思うんだよね。

 だってまっさらな状態で本棚にたくさんの本が刺さっていてどれを読むかって話だったらタイトルとかキャッチコピーで判断すると思うんだけど、もしもその本棚の中に自分の小説を読んでくれた人の作品があったとしたら、その作品を優先して読まない? どうせ全部タダで読めるんだし、面白いかどうかなんてページめくってみないとわかんないんだからさ。それに、自分は自分が面白いと思う小説を書くよね。だから自分の小説は超面白い。それを読んで面白いって言ってくれる人って、きっと自分に感性が近いと思うんだよね。感性が近い人の作品って、多分面白いよね。

 面白いかどうか分からないものか、多分面白いものか、あなたならどっちを選ぶのか? 僕は間違いなく、多分面白いものを選ぶよ。

 その選択肢の一つになろうぜって話。


 打算でも何でもいいよ。まずは「読もうかな」という選択肢の一つに交わらなきゃ一生読まれないんだから。

 そういう導線を自分で作っていこうよって話。


 あ、勘違いしないで欲しいのは、面白いとも思っていない作品を褒め称えて不等に評価してあげようって話じゃあないよ? そんなの作者に失礼だ。

 それと、読んで他薦したからって必ず読んでもらえるわけじゃあない。最初からそれをあてにするのは良くないよ。絶対に良くない。矛盾するようだけど。潔さってのは必要なんだよ。

 そう。綺麗事だけでは読まれないけれど、潔くないと読まれないのも事実だよ。

 

 あとね。これは本当にこのカクヨムコン5で思ったんだけど、他薦ってめちゃ楽しい。だって自分が薦めた作品をみんな読んでくれるもん。そして、自分が良いなって思った作品がランキング上位に食い込んでいくのを見たら、それはそれはとてもとても嬉しいんだよ。自分の作品が上位に行くのとはまた違う快感が得られる。

 どっちの快感が上かとかじゃあない。別次元なんだ。だったらさ、両方味わっといたほうが良くない? タバコと酒みたいなもんだよ。僕は飲めないけどね。


 ところでさっき「だって読んでくれるもん」って断言したけど、これにはちゃんと根拠がある。実際に読まれたからって言う結果論だけじゃあない。


 他薦ってようは宣伝だ。CMね。

 テレビCM見てもらうと解るんだけど、全部自薦だよね。

 自薦の意味はあるよ。まったく見たことも無いチョコレートより、CMで見たことのあるチョコレートの方が安心して買えるし、ずっとCMで目に入っていたせいで、なんだかおいしい気がするしね。

 そう、宣伝は大事。

 でもここでちょっと考え方をチェンジ。もしもCMに他薦が入っていたらどうかって想像してみて。

 例えばロッテが森永のチョコレートを褒めてるとか(このCMはフィクションです)。


「えええ!? 自社製品じゃなくて他社の森永のチョコレート推してる!? それだけ美味しいってこと!? こ、これは買って確かめなくては!」


 ってね。そう思うよね。僕は少なくともこの製品を買うよ。間違いなくね。だって多量の広告費を使って自社じゃなくて他社のCMするんだもの。ガチじゃん。旨さガチ決定じゃん。


 だから、他薦の方が効果が有ると断言できる。

 だから「だって読んでくれるもん」。


 ここまで言えばだいたい察している人もいると思うけど、自薦100回するより他薦1回の方が効果は抜群なんだよ。

 だから、自薦100回する暇が在ったら他の人の作品を読んで、他薦した方が良い。そしてその人の視野に入る。入ってからそのあと読まれるかどうかは運だし、長編の場合は作品がその人に合わなかったら続きを読まれることは無いだろうね。

 でも、僕なんかは読むときに「この作品を読んでみます」ってツイートするから、それだけでも効果はあると思う。あ、でもそう言う人ばかりじゃあないから鵜呑みにしないで。


 あとなにより、「なんだよせっかく読んで他薦したのにぃ、なんで俺のは読んでくれないんだよぉ」と不貞腐れないこと。

 聡明な人はもうわかってると思うけど、相手はそもそも読者じゃあない。作者だ。だから書くのが役割なんだ。たまたま書いてないときに読みに行くだけ。そのくらいに構えておかないといけない。また矛盾しているようだけど、作者が読者ってそもそもそれくらいの矛盾は孕んでいるもんだと思うよ。(実際僕も積読が溜まりまくってるごめんなさいごめんなさい)


 ああ! そうだそれと絶対やってはいけないのは、読んでもいないのに読んだふりをして他薦すること。Twitterって広いからね。読んだ人が必ずいる。そして「この作品面白いですよね! 私も好きです!」という人が必ずいるってこと。必ずだよ。いやマジだよ? Twitter凄いんだから。

 そこで確実に話が盛り上がるよね。で、読んでなきゃバレる。バレたらその人に、適当な距離を取られるから。そしてその人は二度と嘘を吐いたあなたを信用しないから。

 そうなったら、読まれる読まれない以前に、その人と繋がっている人から距離を置かれて、自薦すら届かなくなるからね。

 まあ、これは全部妄想だけれども、だいぶ的を射ていると思うんだよね。


 ちなみに、これはあくまでもまーーーーったく読者が増えないという人に向けたものなんで、上位ランカーの人は関係ないよ。固定読者がいるからね! 他薦している暇が在ったら続き書いてよ作者さん! ってなってるはず。はず!


 最後に、上でも言ったけど、僕は読んで欲しいという気持ちはあるし、どうせ読むなら僕の作品を読んでくれた人の作品を読もうと思って読むけど、当然その中にも取捨選択があるし、つまらない作品を「これは素晴らしい!」と称賛するほど読者として腐ってはいないよ。僕が賞賛した作品は全部素晴らしい。これはマジだ。

 だから「なーんだ、詩一は全部打算で読んでるのか」とか思わないで欲しい。あくまでも「人間ってこういうところあるよね」ってのを誤解を恐れずに言っているだけだから。あと他薦の破壊力を伝えたかった。「そんなの不純です」っていうなら、別に気にしなくていいよ。あくまでも一つの意見として聞き流してくれていいから。


 そういうわけで、他薦は人の為ならず、読まれない人ほど実践してみて欲しい。

 あ、ちなみにこのタイミングで僕の作品を読むのはあまりにも明け透けだから、他の人の作品を読んだ方が良いよ(笑)

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