良作というものは、ゲーム、小説、音楽など、一度だけではなく何度でも楽しみたくなるものです。この小説は二週目は勿論、内容がなかなか思い出せない時に読むのもおススメです。繊細で、少しでも触れれば壊れてしまうような、そんな物語を朧げな過去の記憶と共に共有することができます。これからも末長く続く物語を、楽しみとして味わいたいという方は、是非一読してみてはどうでしょうか。きっと、貴方も物語と共に先へ進みたくなることでしょう。
とても美しく切ない、愛の物語でした。わたし個人の主義になりますが、小説には小説でしか表すことのできない愛の描き方があると思っています。この小説では一途で、ロマン溢れる愛がメルの名前へ託されていました。タイトルから小道具まで、繊細に練られたことが一読しただけで伝わってきます。愛の美しさを形にしたら、こんな小説になるのだろうと胸が熱くなりました。