とても美しく切ない、愛の物語でした。わたし個人の主義になりますが、小説には小説でしか表すことのできない愛の描き方があると思っています。この小説では一途で、ロマン溢れる愛がメルの名前へ託されていました。タイトルから小道具まで、繊細に練られたことが一読しただけで伝わってきます。愛の美しさを形にしたら、こんな小説になるのだろうと胸が熱くなりました。