奇怪病棟

作者 七星

30

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★★★ Excellent!!!

少し大仰かもしれないレビューを書きます。
病院に隔離される入院患者たちの病状は奇妙で、でも、何か既視感があります。
既視感を懐かしいと言い換えても良いように思います。
このお作で描かれている患者たちの痛み、苦しみを、私はきっと知っている。
だって、「彼ら」は「私」なのだからーー。

私の印象ですが、作者様は今の時代の痛み、苦しみ悲しみを、病状に託して描くことで悼もうとなさっているように思います、真摯に。

まだ4話、この先どのような展開を迎えるのか分かりませんが、このお作に慰撫される方は多く、またお好きな方も多いと思います。

私もまたその一人です。

★★★ Excellent!!!

この病棟には、複数の患者が隔離されています。彼らを蝕む病は、俗に奇病といわれる稀なものばかり。病に侵された彼らを護り、安らぎをもたらすべく病棟があるのか。それとも彼らを幽閉する檻でしかないのか。
真実は、彼らそれぞれの胸のうちにあるのみです。

ひとつだけ、確かなことは彼らの奇病は美しい。

時々互いの血液を入れ替えなければ、死に絶えてしまう姉弟。涙から蝶の痣が増え続ける娘と蔦が伸び続ける男。

奇病が繋ぐ、歪な絆もまた美しく。

カウンセラーの視点から眺めるそれらは、吐息が触れるだけでも崩れてしまうほどに繊細な、檻のなかに飾られた《芸術》のようにも想われるのです。

私はまだ《101号室》と《247号室》を覗いただけ。これからどのような患者と巡り逢えるのかと期待を寄せて、現段階では星ふたつとさせていただきます。