第十七場 人形は花を抱き

●現代・禁足地


 母たちの思い出を胸に走り、花に導かれ禁足地へ着くケミィの独唱。


♬太陽の花言葉(rep.)


ケミィ"静かね 空が遠くて 街の賑わい まるで嘘みたい"

   "私が そこにいなくても 一日は遠く 過ぎ去ってゆく"

   "かすかに 聞こえるメロディ 口ずさむの そっと 夢みるように"

   "この身は ここで眠るだけ 私は人形 明日あしたはこない"


   "いのちの 暖かさは 犠牲ささげたものの数で決まる"

   "そう信じてたはずなのに 今は 眠りが怖い"

   "夢見たからなの 暗い夜の中 咲き誇る あなたは太陽"


   "空から こぼれ落ちてきた 太陽の光に 照らされた 私"

   "捨てたはずの怖さ 愛しさもまだ この胸にある"

ケミィ「私の……笑顔……そうだよ。

    母さん、”自分を殺して”なんていなかった。

    代わりになれなんて……思ってなかった。

    私は、私だから。

    そうだよね……リュイス」

 

ケミィ"感じてる 温もり 深い闇の中 確かに 見えたの 太陽"


 ケミィ、太陽の花を抱き、父に向き合うことを決意する。


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