必要なのは自分だけのアイデアと最低限伝わる文章力


 って、どこかで聞いた覚えがあります。『キノの旅』で有名な時雨沢先生は、とにかくシンプルでわかりやすい文章を書くように心掛けている、とも聞いたことあります。


 結局のところ、文章は読者に伝われば良いんです。純文学などはまた違ってくるでしょうが、ラノベとかウェブ小説だったらそれで良いと思います。どうもね、雰囲気を醸し出したくて装飾過多な文章を書いてしまうものなんすよ、作家というものは。まあ私のことなんですけど。あくまで大事なのはアイデア、というかネタなんですって。


 で、今回はその二点を満たした作品を見つけて参りました!


『御柱七海の声優譚』 作者:平平 祐(敬称略)

 https://kakuyomu.jp/works/4852201425154889345


 えー、どんな作品かと申しますと、自己暗示によって人格が変わる程に演技力が向上する声優の少女が殺人事件に巻き込まれるというお話です。いや、決してこれだけではないのですが、えっとー……読んで←


 なんていうか、それくらい濃いというか奇抜な作品だと思います。それでいて、今回は文章をじっくり眺めていたんですがとてもシンプルですね。シンプルでありながらも、ちゃんと伝わってくる。私だったらもっとごちゃごちゃ書いちゃうだろうなって箇所もすっきり、何なら文章だけでなく単語で表しちゃってる、みたいな。


 とにかく、こういう作品が今のライトノベルの理想なのかなと思いました。ちなみに、この作品は集英社ライトノベル新人賞の二次選考突破作品だそうです。



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る