序盤にあったカードを奪うシーンがなかなかにきつくてちょっと読む手を止めてしまいました……。
はじめまして。拙作〈マイ・ファニー・ヴァレンタイン〉に☆をつけていただきありがとうございました!
お礼を云いたく、さっそくお邪魔してみました。
『殻と夢』とうタイトルを見て、なんだろう? と思いなんとなく読ませていただきましたが……読み始めてこのタイトルの絶妙さに頷きました。文体から伝わる、なにかの殻の中に籠もっているような閉塞感、まるで夢のなかのような、どこか現実感のない不思議な雰囲気。亡くなってしまった彼だけではなく、語り手である主人公もどこか自分というものを含めて俯瞰で見ているような、ふわふわした感じがしました。
そして後半の意外な展開には少し驚きました……。が、十六歳の少年と出会ったことで、主人公は自分を見つめなおし、殻を破って現実に生きることができるようになったのでしょうか。「クローゼットから出る」というのはそういうことですよね。
まず自分で自分を認めるところから始めないと、生きづらい現実社会と折り合いもつけられない……その葛藤が「夢」だったのかなあと思いました。見当違いな深読みでしたらスミマセン。(^^;
作者からの返信
烏丸千弦 様
コメントありがとうございます。
ひとつ尖ったなにかを持っていることは幸せなことなのだと思っています。それはプラスの面でも、マイナスの面でも。大多数の人が平常と平均のなかで生きていて、ときどき非日常と非常識を垣間見た人が突拍子な行動をとって奇人のように見られる。でも、その奇人の方が真実や真相に近いんじゃないの、という感じで物語を書かせていただきました。
でも、結局は暗い穴倉の中から殻を破って表に出る事なんてできないんですよね。そう思いたい、もしくはそう思おうとしている、でとどまってしまう。そうしないと自分も奇人になってしまいますから。
最後になりましたが、読んでくださってありがとうございました。
素敵な感想を頂けて本当にうれしいです!
今後とも交流していただけると幸いです。
はじめまして。田舎に暮らしていて東京に行けない自分には、そして友達のいない自分には羨ましいほどの主人公たちの行動と会話でした。内容はむずかしくて、起きている夢とは何だろう?明晰夢かな?でもどうして仕事?と不思議に思いながらも、物語は緻密でした。羨ましい文章力です。
作者からの返信
明鏡止水 様
コメントを頂きありがとうございます!
夢の境界線がぼやけてくると心身ともによろしくない状況なのではないだろうかと思う限りです。
読んでいただき、本当にありがとうございました!