風巡りアカデミカ

作者 佐久良 明兎

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★★★ Excellent!!!

生活の大半を天文台に生きる青年タンフウの話。

何かを欠いて生き、どこか憂鬱で怠惰なようにも見えるその背景が徐々にみえていく。事情がわかるにつれて、ああ、これはこういう話なんだな、となり、大団円は迎えられるのだろうか、と思ったころにはもうこの世界のとりこになっている。

静かな舞台の中で静かに織りなす、心の深いところに熱い気持ちを隠している人の物語。舞台とキャラクターとのバランスが良かったし、変化していくタンフウの思いが素敵でした。

★★★ Excellent!!!

人里離れた山奥の天文台で暮らす青年タンフウは、何やら訳ありのご様子。契約を迫る霊狐にうんざりしながらも、彼は二人の学者仲間たちと静かに暮らしていた。
学者キュシャは、姓を捨てて学問に専念する男たちだ。
姓を捨てるということは、過去に何かしら抱えている人もいる。主人公のたん風だけでなく、天文台の他の二人も、ひょんなことから親しくなったご近所さんの史学会の面々も、みんな何か抱えている。

そんな彼らが、国を揺るがす陰謀に巻き込まれていくうちに、抱えていたモノと向き合うことになる。悩んだりしながらも、彼らは平穏で楽しかった日々を守るために、前へと進んでいく。

その先にあるものを、しっかりと見届けたい。

大人の児童文学風ファンタジーという謳い文句に偽りはなくて、荻原規子先生が好きだったりする方は、ことさらおすすめです。
そうでない人も、幅広い世代に読んでほしいです。

★★★ Excellent!!!

天文台で静かに研究に没頭したい青年、タンフウ。
天文学ギルドの長である彼は、厄介な霊狐に好かれ、しかも過去になにかを抱えていそうな様子……。

そんな彼の天文台に、とあることから史学会の学者が訪れて交流が始まる。

にぎやかな日常が楽しい、と見せかけて、その合間に差し込まれる謎がピリリとしたエッセンスとなった作品です。

男の子(?)たちのにぎやかな会話を楽しみたい人にもぜひおススメです!!