0725

 翌朝、早すぎる時間にJはやってきた。Jの飼い主から携帯端末にメッセージが入っていて、『ぜんぜん寝てないから、気を付けてね』と注意事項が記載されていた。

 急かすJを宥めすかし、水筒に熱い花茶を用意してJの車に乗り込んだ。

「今日は天気がいいからな。見えるかもしれん」

 Jは運転しながら嬉しそうな顔をした。

「だといいな」

 そんなJの姿に同情しつつ、私は同意した。

 目指すは、ヤマナシ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る