二十年 十二月 「水鳥」
今回は大失敗でした。
水鳥の傍題は「
水鳥や故郷は沈むダムの底
恋の欠片も無い。いま笑ったヤツ。校庭十周な。――せっかく日本を選んで渡って来てくれた鳥たちの姿が、ここにコンクリートのダムが出来てしまったら二度と来てくれないかも知れない。そして懐かしい我が家にももう二度と戻れない。なんて悲しいんだという句。ボツ。
水鳥や湖畔の宿の鳥図鑑
連帯責任で全員校庭十周な。水鳥がにぎやかな湖畔の宿に泊まると、気の利く宿の主人がホテルのロビーに鳥図鑑を置いてくれている、という句。図鑑眺めて水鳥って可愛いなあ、楽しいなあで、恋愛要素またもや零。ボツ。
☆ 水鳥や揺れる水面の茜雲
来た! やっと寂しそうな句が来ました。奇跡的です。渡りに出遅れた鳥だろうか、一羽だけ茜雲の映る寒い水面を漂っているよ、という句。読みようによっては失恋した鳥かもと捉えられなくもない。ラッキー! 佳作でした。
今回の敗因は歳時記をよく読まなかったこと。鳥類辞典は読んだけど何にもならなかった。これまでも知っている言葉なら読み流しちゃったりしてました。今後は歳時記をよく読んで本意は何かを確認すること。季語には季節の移り変わりばかりではなくて時代を超えて築き上げられてきたイメージがあるのだから、そこを疎かにしないこと。
つづく
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