ハッピーハロウィン!バケモノが現れた!?

今日はせっせとハロウィンの準備!ゴブリンたちだってハロウィンは祝うんだ。いつも厳しいゴブリン隊長も、祭りの日はやさしいよ。ところで、ゴブリンたちを遠くから見てるのがいる。いったい誰かな?ちょっとのぞいてみよう。


「何かやってるぞ」

「あれはハロウィンの準備だよ」

「ハロウィン?」


遠くから見ていたのは若いエルフ。エルフはハロウィンのことを知らないみたい。ネットの前のみんなは知ってるかな?ハロウィンとは昔のケルトの人たちがはじめたことで……おっと、こんなこと話したら眠たくなるね。仮装して、おかしくれなきゃいたずらするぞっていうんだよ。


「そういう祭りだ」

「仮装して乗り込めばゴブリンたちをからかえそうだな」

「いいな、それ」


じゃあくなエルフたちは祭りをむちゃくちゃにする気だ。いったいハロウィンはどうなっちゃうの!?


──


今日はハロウィンの日。町はずれにゴブリンがいるね。


「今日は多めに集めておかないとな」

「倒れる人が毎回多いしね」


二人はギギとガガ。祭りではケガするものも多いから、薬草を集めてるんだ。真面目だね。

そんな時、二人に誰か近づいてくるよ。


「お菓子くれなきゃぶっ殺すぞ!お菓子くれなきゃぶっ殺すぞ!」


白いバケモノが危険なシャウトを上げて威嚇!弓も構えてるしもう大変!


「アーッ!バケモノ!アーッ!」


二人は大慌てで逃げ出しちゃった。


「見たかアイツら。おもしれぇな」

「もっとやろうぜ!」


バケモノの正体はなんと白い布を被ったエルフ!

しかもゴブリンの里に向かっていちゃった。


──


「隊長!隊長!大変です!」

「なんだお前ら。祭りで忙しいのだ」


二人はあったことを説明した。


「ムムム……もしや」

「もしや?」

「普段我々がたるんどるから、緊張感を出すために魔王様がおくってきたものかもしれん」

「魔王様が?」

「そうだ。見事バケモノを討ち取り、我々の日ごろの成果を見せるのだ!」


──


ついに里まで辿り着いたエルフ。里の様子を見てるみたい。


「活気がないな」

「まだ祭りの時間じゃないのか」


二人が話していたその時!


「バケモノ発見!討ち取れ!魔王様に実力を見せるのだ!」


石が飛ぶ!槍が飛ぶ!矢が飛ぶ!

突然の襲撃にエルフもびっくり!大慌てで逃げ出す。

追いつかれまいと全力疾走だけど、布のせいで上手く走れない。慌ててるせいで脱ぐって発想も出てこない。

このままでは、追いつかれる。その時!


「消えた?」


ゴブリンたちは辺りを見回すが見つからない。いったいどこに行ったんだろう?


「魔王様も満足して、バケモノを消したのかもしれん。撤退、祭りをはじめるぞ!」


上機嫌で帰るゴブリンたち。にしてもエルフはどこに?

よく見るとここって……


ワォ、ここは穴だらけになった場所だね

エルフは無事に罠にはまり捕えられたよ

でも誰もそれに気づいていない。大丈夫かな

でもじゃあくなエルフだしいいか!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

がんばれ!ゴブリン隊長! 一時のトキ @ittokinotoki

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ