がんばれ!ゴブリン隊長!

一時のトキ

ゴブリン隊長登場!わるいエルフをやっつけろ!

魔王様がいなくなって10年。ゴブリンたちは待ち続けたけど、帰ってこなかった。その間、人間やエルフたちにバカにされて、肩身が狭くなるばかり。そんな中、魔王に認められたゴブリンの中のゴブリン!が隊長と名乗り、みんなを引っ張っていく決心をしたんだ。


今回は会議をしてるぞ。何の会議をしてるのかな?のぞいてみよう!


「さて今回の会議だが、なにか議題はあるか?」


「はい!隊長!最近現れるエルフについて申し上げたいことがあります!」


一番に発言したのはビビくん、走るのが得意だよ。


「なんだ?いってみろ」


「最近出没するエルフは我が物顔で、領地を歩き薬草を持っていきます。注意したところ、矢を撃ってきました!」


「ムムム!なんと非道な!」


エルフの傲慢なふるまいには、隊長もご立腹。


「そうだ。非道だ!」「エルフを許すな!」「今すぐ戦争だ!」「戦争だ!」


周りのゴブリンも怒りだし、戦争コール。これは一大事!


「ムムム……」


隊長は賢いから、戦争するのはまずいってわかってるね。でも熱くなったみんなを止められるかな?


「まずは情報が必要だ。領地に入るエルフを捕えるのだ!」


「「「「オオー!」」」」


──


エルフが出るという場所に移動。罠を仕掛けて、捕える作戦だね。


「隊長!落とし穴出来ました!」


「身長ほどしかないぞ。エルフは我々より大きい。もっと掘るのだ」


「わかりました!」


みんな一生懸命。自分の身長の三倍は掘ったよ。スゴイ!


「これでどうですか隊長」


「エルフは身軽なのだ。もっと掘らねば脱出されるぞ」


みんなさらに掘る。ついには姿が見えなくなるほど。


「隊長どーですかー」


暗い穴から声が響く。


「問題ない。戻ってこい」


「ここから出られませーん」


──


隊長はロープで引っ張って助けたものの、みんなクタクタ。罠のことなんて忘れてかえっちゃった。

だけど穴だらけになった土地にエルフはこなくなった。

やったね!ゴブリン隊長!

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