【おすすめ】BIG PEAT(ビッグピート)【スコッチ】

 実は今回のウイスキーは随分と前にアマゾンのセールで購入していました。

 前々回のピートモンスターと通じるものがあったので開封していこうと思います!


 BIG PEAT


 ピートモンスター同様にダグラスレインというボトラーズからリリースされているウイスキーでピートおじさんビックピートがボトルにドンと描かれています。ピートモンスターに匹敵するインパクトのしかめっ面のおっさんですね‼

 構成はブレンデッドモルトで原酒はすべてアイラのものが使われています。煙さの指標となるフェノール値は40ppmと高く、これはラフロイグ10年に匹敵するようです。また度数が46%でこの点もピートモンスターと共通しています。

 味わいはボトルデザインとは裏腹に濃厚な煙さと確かな潮気とレモン感があって、濃厚&爽やかなアイラの魅力満点のウイスキーです。いざっ!


〇ストレート

 香りを確かめると刺激はなく、煙さと潮気とモルト由来でしょうか穀物の厚みを感じます。再度嗅いでみると、レモンとオイリーな印象もあります。これらは決まった流れはなく、確かめるたびにランダムに顔を覗かせます。

 口にすると苦みを伴う煙さの塊が現れます。しかしオイリーな酒質のためかそれが不快には感じません。やがてレモン系の柑橘の酸味と爽やかさ、固まっていた煙が解けるように煙さが広がります。

 干すと長くすぅぅ、と続くスモーキーな余韻が訪れます。

 再度口にするとモルトと短いですが甘味も感じられます。

 体温に触れることで香りが開くタイプなのかなと思いました。ちびちびと変化を確かめながら味わいたいお味です。 


〇加水

 香りはレモンと軽やかな煙さ、その後ろに潮気を感じます。

 まろやかに甘さレモン、潮気、煙さがスムーズな流れで感じられます。二口目ではモルトのふくよかさがより感じ取れます。

 このお酒の魅力が感じやすいお勧めの飲み方です。


〇ロック

 香りは初めに潮気、モルト、煙さもありますが静かな印象です。煙さがしっかりしているからか、モルトの印象が草っぽいようにも感じました。

 味わいは最初に甘さ、体温に反応してレモンが現れ、続いてどんどんと煙さが広がります。 

 いつの間にか潮気も現れていて、二口目からはより感じられるように思います。

 

〇ハイボール

 香りの印象はレモン、ほんのりとした甘さ、続いて潮気煙さといった心象で軽やかです。

 口にすると初めにぼわっと煙さが広がり、まろやかでオイリーな口当たりの中でもはっきりとしたレモンの酸味と爽やかさが現れてキレよく終わります。

 インパクトのある第一印象ながら爽やかなレモン感で終わるところは飲みごたえと飲みやすさが両立していると思いますが、個人的にはハイボール単体で楽しむにはやや一辺倒な流れかなと感じました。

 しかし、反面マリージュの幅は広いと感じました。実際海鮮と合わせてみましたが、良い感じでした。煙さはしっかり感じられますがしつこくなく、しょっぱいものの後だと甘味もよく感じられるといったように違う一面も見られます。



 この子はあれですね、ちょっと地味目な名家の娘さんですね。

 第一子や末っ子ではなく上にも下にも兄弟がいる注目されないポジションの娘さんなのです。

 間違いなくエリートだけどエースではない、実力はあるけど主役としての華はない……露払い、随伴役、お目付け役、サブという扱いに収まりがちです。

 そんな扱いのためか、名家の生まれながら気さくで話しやすい善い人オーラがあります。しかし、しっかり名家の血は受け継いでいてその異質さが顔を覗かせる瞬間に腰が引けてしまう人も少なくはありません。そしてそのことに気に病んでしまう繊細さも持ち合せているところが本人曰く『中途半端』なんだとか。

 果たしてその闇は解けているのか否か? 踏み込んじゃいます? 深入りしちゃいます?

 きっと『私を見て』からの『私だけ見て』の沼に沈むことでしょう。貴方がいけないんですよ、予防線張ったのに踏み越えたのですから。


 妄想が過ぎるぞっ‼



 煙さと潮気、レモン感があり強烈ながら爽やかに終わる味わいです。

 飲み方によって感じ取りやすい要素が変わり、なおかつ二口目で違った魅力が感じられます。

 構成原酒はボウモア、カリラ、アードベッグ、現在は閉鎖されているポートエレン蒸留所のものが使用されているようです。

 レモン感と塊のような煙さはなるほどカリラ様を感じます。そのまんまカリラの味になっていないのはボウモアとアードベッグがあるからでしょうか。ポートエレンについてはわかりません(笑)


 BIG PEAT


 価格は5000円ほど。大きな酒屋なら比較的見かけるように思います。世楽はセールで4000円で購入しました。

 アイラ基準で考えると飲みやすい部類だと思います。メディシナルではないし、キレよく終わるので。しかし、ウイスキー初心者には強烈過ぎる味わいでしょうね。

 そこら辺と価格を考えると、ちょっとお勧めがし難い一本かなと感じます。

 ともあれ、アイラ入門にお勧めの一本です。また、限定バージョンも多いので気に入ったらそちらを買ってみるのも楽しいのではないでしょうか? 



 お勧め点数はこんな感じです!(5000円基準)

 本当は好みは4.5で万人受けは3.5かなと思いますが今回は辛口で付けました。


 世楽好み ☆☆☆☆

 万人受け ☆☆☆

 コスパ  ☆☆

 合計   9点



 ちなみに構成原酒の3種を紹介している過去回はコチラです!


 ボウモア 12年

https://kakuyomu.jp/works/1177354054887337556/episodes/1177354054889450459


 アードベッグ 10年

https://kakuyomu.jp/works/1177354054887337556/episodes/1177354054888495195


カリラ 12年

https://kakuyomu.jp/works/1177354054887337556/episodes/16816927860224453146

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