僕も大学時代、ビブリオバトルは発表者、観客、運営として何度か参加したことはあるんですが、ビブリオバトルって主体が観客にあると思うんです。
いくらその本が好きで、何周も読み込んでいたとしても、相手が欲しい情報を伝えることができなければ、一切振り向いてはくれない。
ただ、発表者としては自分が愛した本の良さをシェアして、いいと言ってもらいたい。興味を持ってもらいたい。あわよくば同志を作りたいわけです。
そこの温度感を上手く埋めるために、伝える技術を磨くわけです。
そして、言葉を選ぶための前提として、観客のことを知る、もしくは、推察しておかなければなりません。
この作品は、高校生活でキャラの立った登場人物が、ビブリオバトルに関わるそれぞれの好み、立場から感じたことや、ビブリオバトルの手ごわさ、魅力を語ってくれる作品です。
伝えるって難しいけど、楽しい。それがわかる良作だと思います。
(ちなみに、発表者として参加したときは、『ツカむ! 話術』著:パトリックハーラン で参加しました。)
作者、めちゃくちゃビブリオバトル好きなんだろうな。