第2話 触れられる距離に

優香は無事こちらに到着したとメールが来た…

宿泊するホテルは教えてくれた。

明日か明後日お互い都合が合えば夜会おうってことになった…夜と言っても深夜になるとのことだった。


こりゃ深夜となると、ホテルで待ち合わせして部屋に来ますか?って感じじゃねーの?


優香は色々な合間合間にメールをくれた…いつもは1日に1回あるかないかだったけど、近くにいることで気にしてくれてることが多くなってくれてる感じがしたし、俺もそんな感じだった…


1年近くメールして会えるか会えないかわからない状態から明日か明後日には会える…縁はどこにあるかわからない…そう思った。


夜になり優香からメールが来た…

「今日はこちら入りもあって早めにホテルに帰って来ました。」

時刻は23時だった。

手短の文字だが何回かのメールをやり取りしている…お互いがお互いを気遣い、今から会えない?と言いたいのを我慢している…そんな感じだった。

時刻は24時…

優香のメール

「シュウ君が今思っていることは、私も思っていることと同じだと思います。シュウ君の優しさを今だけ受け取らないでいいのなら…待ってます。」

優香らしいメールだった…

宿泊先まで知っておきながら確かに気遣いすぎた!俺は返信する前に車に飛び乗った。


ホテルに下についた。パーキングに車を入れ、優香にメールした。


「優香に会いに来ちゃったよ。疲れてるのわかってるのに…我慢できなくてね。ほんの少しだけでもいい…下に降りて来てくれないかな?」


いや…優香は降りてくれていた。

ホテルの下にいるあの人は多分優香のはず。

遠目でも姿勢よく凛とした女性に見えた。


俺は少し早歩きでホテルに向かった…


優香はこっちを見ていた。

俺だと気づいてるなと思った…返信もないのはそういうことだろう。


優香もこっちに向かって歩いてくる。


綺麗な人だった…美容家かな?と思った。


距離にして25mくらいか、優香が手のひらをこちらに向け、口パクで何か言っている…

止まって?待ってて?かな?

俺はとりあえず立ち止まると優香は、うんうんとうなずいた…

あぁ俺じゃダメってことか…それならそれで仕方ない…優香が携帯を出してメールを打っている。

多分俺に…。断りメールか。でも、それも優香の優しさかもな…。1分…2分…えらい長いメール打ってる感じがした。

メールを打ち終わると、俺に向かって合図をくれた。メールが届いた…。ダメならそのまま帰ろう…


「来てくれてありがとう。すぐにでもシュウ君のとこに走って行きたいの。でも私はずっと言えてないことがあります。会えばそんなに時間

掛からない間にその事にはシュウ君は気づくと思っています。その時私は怒られたりされるのは覚悟しています。シュウ君ごめんなさい。私は怒られる覚悟で貴方のところに歩いて行きたいと思います。どうか、そのまま待ってて下さい。」


どういうこと?年齢詐称?既婚?なに?

なんでもいい。俺は優香に会いたいから来た。


俺は優香に手招きした…

                つづく

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