リバース・ハンター～"転生者殺し"と破壊神の殺戮譚～

　約1000年前、神々の時代――

　秩序の神・チトと、その双子である破壊の神・ライクレアは、世界の覇権を巡る戦争を引き起こした。
　他の神々、古代人、精霊、魔物……世界の生きとし生けるもの全てを巻きこんだ双子神の争いは、ライクレアの敗北と封印によって終結した。しかし、平和の代償はあまりにも大きく、世界は荒廃してしまった。

　世界の覇者となった秩序の神・チトは、世界の再生を願い、己の存在を普遍の概念へ昇華させ、１つのシステムを組み上げる。

――異世界転生――

　異世界の死者を召喚、あるいは転生させ、神の恩寵による強大なステータスを与えることで、世界永劫の安寧を託そうというのが、チトの目論見だった。かつてライクレアとの最終戦争でチトの軍勢に加担した精霊や神々は、概念＝世界そのものと化した…続きを読む