第2章 Winston  

「こんばんは、初めまして。」

2人の男女が町田の駅の改札で待ち合わせをした。


第一印象は、ぜんぜんこっちを見ない人。


1か月以上のやりとりを経て、会うことが決まった。


彼は私の大学が終わるのを待っていてくれた。


さっき会ったばかりの彼の名前を呼ぶとさっき会ったばかりの私に目を一瞬合わせてからすぐにそらす。


「ねぇー全然目合わせてくれないね?」と頬に手を当てながら首を傾げてみた。


『そんなことないよ』と慌ててお酒を一口飲んだ。


じーーっと見つめていても彼を困らせるだけなので、2杯目サングリアを頼んでみた。オレンジのいい匂いがして私好みだった。さっきから目を合わせてくれない彼が珍しく見つめてくるので、「のむ?」と聞くと、『いいの?』と少年みたいな顔になった。


今の印象、女の子にモテそうな人。


苦いお酒が飲めないと言う彼。

サングリアも苦いと言ったがなんだかハマってしまったようだ。


2軒目に行こうという彼、サッと席を立ってお会計してくれた。お金を出したが受け取ってもらえなかった「ご馳走さま。」と一言添えた。

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煙になって 枯波 @espoir8888

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