レベルオーバー

久しぶりのギルドは温かく歓迎された。一度の死に、異世界で転生するという奇妙とも呼べる事を起こした。それは僕にはこの理不尽に嘆き平和を託された想いだと解釈している。その想いは力となってレベルを超えた。そのおかけで

ティファニーといられているし、

こうしてギルドの皆にまた会えた。


「あっ、あいつティファニー以外の女性と付き合っていたぞ」


「なんだと!おい・・・・・どうしたらモテるのか教えてください」


「おい、おい貴族みたいにハーレムにするクズだったのか!

・・・それでハーレムの作り方をご教授を」


「違うから!ハーレムとかモテるとか無いから!!」


「「「ウソだぁ」」」


僕の生きたことに喜んでくれたのだが、つややかで赤い髪をした美少女ティファニーとおとなしい緑色の髪の美少女レジーナと

いた事で態度が激変した。

主に同い年ぐらいの男性の冒険者が。女性冒険者が、どう思ったのか汚い者を見るような目で見てくる。あ、あれ?前はそんな眼差しを向けていなかったのに。

どうして?


「シゲザネすごい事になったね」


「そうだね。ティファニーなんだか色々とごめん」


「ん?どうして謝るの」


「おーい!イチャイチャするなよ」


「ボウズ、これはどういうことか説明してもらおうか」


ティファニーを前から心配している心優しい冒険者は、ティファニー以外の若葉色のショートヘアーが似合うレジーナといることに非難している。ティファニーの前たから笑って怒りが孕んでいて余計に恐怖感を覚えてならない。


「どうしてこうなったんだぁぁーーー!!」


僕は津波のように呑まれていく。

ようやく質問攻めと詰問が解放されようやく自由の身となった。疲れた身体は考えてみれば

披露はなく疲れているのは精神。

ギルドを出て、帰路に就く人々を僕は無心になって眺める。


「・・・カオスだった。ティファニーずっと迷惑を掛けてしまったよ。ごめん」


「ううん。迷惑なんて全然だよ。それよりも気にしていたのが、それでなんだか安心したかな?

シゲザネこれからずっといるから・・・その、好きだから」


視線を集めさせるほどの美貌に白くあった頬には朱色に染まっていく。それが僕に対しての想いで羞恥になると考えると恥ずかしい。


「いい雰囲気で悪いのですけど、

わ、わたしもシゲザネが好きだから!」


「そうかレジーナ・・・・・はぇ?」


「そうなんだね・・・・・ふぇ?」


僕とティファニーはレジーナの告白に戸惑い驚く。キョトンとなるレジーナであったが、

自分の行いに振り返るように指をあごに当てて首を傾ける。そして

瞬時に赤面した。


「そ、その・・・だから、わたしと」


「レジーナ・・・わるい。僕は・・・ティファニーを選んだ。だから、君の気持ちに答えることは出来ないんだ」


「・・・うん。で、でもせめて仲間に―――隣にいさせてほしいよ」


「ティファニー・・・」


懸命な眼差しと告白を受けた僕は

独断で一人だけ選ぶわけにはいかずティファニーに向く。

ティファニーは静かに首肯する。

どんな決断でも受け入れるという答えるだと直感で知る。


「それじゃあ・・・・・」


数カ月後。


「よし、みんな行こうか」


広々と視界に映るのは未開発地の

草原。心地よい風が吹き冒険を

していると高揚感とわくわくがする実感させる冒険の日。今日が

僕達四人の旅になる。転移魔法を使用して僕が振り返りそう言うと。


「うん、ついていくよシゲザネ」


勇者ティファニーが微笑を浮かべて頷く。


「はい。どこまでもついて行きます!」


対抗心を燃やすのは、おとなしいはずだった回復担当の魔法使いローブのレジーナ。


「ふんっ、さっさと行くぞ」


無愛想に答えるのは、マーシャル。アサシンであったマーシャルは、転生召喚されたばかりの僕に捕まえて教皇の前に連れていかされた。


レベルオーバーした後は暗殺や

魔剣に暴走した。僕はあの人をプラハ城に似せたお城に連れて

治療した。「なんのつもりだ!」と獰猛な眼差しを向けられたけど一緒に暮らしているうちに笑ったのだ。同じ境遇だった人達も

警戒していたけど、マーシャルの

性根に眠っていた優しさに

打ち明けてくれた。僕は望んでいた救われて誰かを助ける

心優しい物語がそこにあった。


「何をにやにやしている。

貴様は俺を救世主としてさせたんだ。このレーヴァテインでな」


アサシンだった黒いローブなどではなく白銀の鎧と赤いマントをひるがえす。鋭い目がなかなか治れなかったが似合っていた。そして、僕が作った紅蓮の炎を巻き起こす聖剣を気にいてくれたようだ。


「まぁ、そう焦らないで。

長い旅になるんだから」


「何を悠長な事を。

俺の新たなる使命は圧政に苦しむ人々を誰一人と救う事だ。

ゆっくりする必要は無い!」


元アサシンのマーシャルは生真面目な発言に僕は苦笑した。目の前からすると僕が嘲笑したんだと勘違いさせ眉を顰めてしまったが。


「そうだね。よし、救いの旅に」


そう答えると僕の魔法で手当たり次第に転移して問題を解決していく。


村は燃えていく。魔王軍が武器を持って逃げていく女子供を見境なく殺戮さつりくしていく。

亜人達の阿鼻叫喚に愉悦を覚えた悪魔達。絶望の炎が照らしていく

闇の時刻に救世主の一行はやってくる。


「ヒトリ、フタリ任せた!」


「よし、任されたからには活躍するからね伊達」


「了解てす。伊達成実伊達しげざねの命に従い絶望を駆逐くちくさせます」


桃色の妖精ヒトリは、天に両手を向けて虹色の光を放つ。そして空に高く行くと横へ拡散。そして流星のように落ちていく。優しい光が悲鳴と慟哭どうこくを上げる亜人の傷や毒を一瞬で治す。


「がああぁぁーーー!?い、痛みがなくなった!」


「侵食されるような毒が消えたよ」


先程の苦しみが嘘のようになった亜人達に悪魔の軍団は戸惑う。


「グギャア?」


ゴブリンは首を傾げる。そしてゴブリンの劣等種はそれが大きなすきになる。


「殲滅せよ。大いなる魔法で」


コバルトブルーの妖精フタリは

上級魔法の混合魔法を起こす。

水の刃がゴブリンを切断させ、

いかずちはオークを黒い灰とさせ、

大いなる大地の剣の山と変えて

次々と貫かれたガーゴイル。


「ゴオオォォ!」


巨人の轟音。どうやら敵の総大将はこの村から離れた場所にいるようだ。


「シゲザネ!」


「ああ!転移する。ヒトリとフタリはここを任せた」


「合点の承知!」


「かしこまりましたです」


二人の妖精に承諾に僕は微笑で答えて転移する。敵の本陣のど真ん中で。


「なっ!?貴様らは村にいたんじゃ――」


「無駄な動きだ」


黒騎士の驚愕に容赦なく切って捨てるマーシャル。一太刀、斬られた部分の激しい炎が巻き起こす。

そして力なく倒れる黒騎士。


「バ、バカな魔将軍が!!」


「はああぁぁぁぁ!!」


長く伸ばした髪をなびかせ剣を振るうティファニー。赤い閃光のごとく。魔騎士である敵を難なく倒していく。袈裟斬り、上段斬り。

神速の剣さばき。


「ええい!弓兵、味方ともどもうてぇぇ!!」


「そうはさせません!」


号令により数多の矢が飛ぶ。

それを若葉色の魔法使いは半円形のバリアを発動り。

透明のドーム状に矢は弾かれる。


「ここで、終わらせる!」


僕は敵の指揮官に目がけて突撃する。数分後、発見して一撃必殺で決める!黒いマントと紫色の鎧した基調の敵を。


「ま、待って・・・ぎっあああ!!」


敵の指揮官を倒すと魔王軍は逃走していく。


「どうやら終わったようだな」


マーシャルが剣を収めてそう言う。


「そうだねマーシャル」


「つ、疲れました」


ティファニーとレジーナもやって来てくる。


「三人は、先にヒトリとフタリの場所に行ってほしい。僕は

後処理でもするよ」


「そうか?なら先に行くぞ」


「気をつけてねシゲザネ」


「待ってますね」


三人はそう言うと燃えていた村に戻っていく。鎮火してくれたようで安堵する。三人の姿が見えなくなって僕は上を仰ぎ見る。


「そこにいるのは分かっている」


「ククッ、ワレヲミエルカ。

ヒトノコヨ」


黒い渦が突如、発生して形となっていく。それは異形の姿だった。

黒い骨が王冠と高王の格好した身の丈は8メートルだろうか。

その姿は旧支配者ともアンデット王リッチーを体現した存在感があった。


「ミヤブッタ、ホウビダ。

クルシマズニ、イケニンゲン」


片手から放つ強い漆黒の波導はどう


「残念ながらそれは叶わない。

何故か?それはレベルオーバーだからだ」


剣を抜き異次元に繋がる裂け目から魔剣を手にする。二刀流そして

放つは許される限りの威力と付加させた究極の奥義。


「超絶スラッシュ・・・乱舞の太刀」


目視できず予想も与えずの斬撃が飛ぶ。一太刀と受ければ魔王さえも滅びかねない一撃と

無効されないすべての状態異常がある。それをアンデット王リッチーはすべて受ける。


「バ、バカナ・・・ワレガドクニカカルダト!?ソンナコトガ」


「これで終わりだ」


両手を空に浮かぶアンデット王リッチーに向ける。最上級全属性魔法のさらなる次元へと進化させた

同時に放つ魔法。


「レクイエムバースト!!」


虹色の奔流がリッチーを呑み込む。一瞬にして真の黒幕であった

アンデット王リッチーは消滅させられたのだ。


救世主マーシャル一行と呼ばれる

パーティは全土を名を轟かせるほど活躍していく。そして真夜中、

皆が眠ている中でシゲザネは

大きな岩の上に座り夜空を見上げてため息をする。


「どうしたの?」


「ティファニー・・・いや、気づいたら僕がしたかった事が出来て

感慨深くなっていたかな?」


「ふーん?隣いいかな」


「ああ、どうぞ」


右に座るティファニー。肩と肩が触れてドキマギしていく。


「わたし何があってもシゲザネ隣にいるからねぇ。どんな事があっても」


「どうしたんだい急に?」


「悲しそうな顔をしているよ。

わたしの前では泣いてもいいんだよ」


「・・そんなこと」


両親を失い、もしかしたら転生しているのでは考えていたが

薄々と会えない気がした。

それに絶対な力を持っていながら救えなかった人はいる。

それが、悲しく苦しんでいた。

それを想い人であるティファニーには気づいたのか。


「ある。ティファニー少し甘えていいかな」


「うん。存分に叫ぶんだらいいよ」


「う、うわああぁぁーーー!!」


夜空の下、悔恨の慟哭。

ティファニーはそっと背中を触れて慰めてくれる。


「もう安心したよ」


胸の前で泣きついた事に僕は急に恥ずかしくなってきた。


「えへへ、顔が赤いよ」


「うっ、それよりも。

ティファニー」


「うん、何かな?」


「愛している。この先もずっと隣に」


「うん。わたしも愛しているよ」


二人は想いを告げたのだった。

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異世界転生してレベル最大999なのにオーバーし過ぎてレベル一万突破してしまった 立花戦 @fadpgf33gaa5d5d

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