レベル43凱旋
俺は転移魔法で神創山の山頂に建てたプラハ城に模した前へ移動した。交代で門番をする同い年ぐらいの男女は驚いて次の表情は
笑顔を見せてくれた。その声に釣られて次々と人垣が出来て門から現れる鮮やかな赤い髪を長く舞うティファニーが両手で口を触れ
静かに喜びの涙が頬を伝う。
「シゲ・・・ザネ」
「ただいまティファニー。
言ったよ。必ず帰ってくるって」
「うん。信じていたけど、また、どこかに行くんじゃないかって」
「そんなことしないよ。
ティファニーこれからは、ずっと隣にいってほしい」
告白をする。返事は分かりきっているが、不安で潰れそうになる。
「・・・・・わ、わたしでよかったら・・・いつでもシゲザネの隣にい、いるよ。ねぇ、わたしなんかでいいのかな?」
「なんですかそれは。
俺はティファニーしか見えないし君しかいないんだよ。隣はね」
「シゲザネ・・・・・」
ティファニーはゆっくりと歩を進んでいき小走りになって徐々に速度が上がって走る。俺は両手を広げて飛び込むのを待つ。
ティファニーは地面を強く踏みしめて・・・飛び込む。
「ティファニー大好きだ」
「わたしも・・・シゲザネが大好きだよ」
両手を背に回して身体に引き寄せて強くハグをする。理不尽に命を奪われ二度と会えないと思った最愛で恩人でとにかく大事な人と会えたことに感謝しかない。
「ヒュー、ヒュー!熱いねぇ」
「「きゃーー!?」」
「「うおぉぉーーー!」」
拍手喝采の渦に祝福してくれる同じ境遇の人達。そして時刻は深夜
へと変わる。一室で寝台に横になり目を覚まさない暗殺者を俺はティファニーと一緒にいつ目覚めるか待っていた。
「シゲザネは優しいんだね」
「そうかな?」
「ティファニーの言う通りだね。普通は魔剣に支配された奴なんか助けるかな?」
そう悪態をつくのは桃色の妖精であるヒトリ。ティファニーの頭上に乗りうつ向けで偉そうにしていた。
「まったくです。普通は助けませんよです」
俺の方に座るフタリが呆れてそう言った。そう二人の言うとおりアサシンのリーダー格で魔剣に支配された人である。明確な説明を出来ないけど、強いていえば――
「助けを求めていたからかな?」
これは勝手な想像だと分かっていても見えた。苦しみにもがく幻覚を。
「ふふ、シゲザネらしいね」
「お人好しすぎるけどね」
「やれやれです。ハァー」
「あはは、散々だな。ティファニー少し明日だけど時間はある?」
「えっ、うん。何処かに行くの?」
「ああ、大事な場所に」
翌日。俺はティファニーと一緒にある場所へと向かった。まぁ移動手段は転移魔法で距離という壁を超えていける。俺が行きたかったのはティファニーの家である。
「わたしの家・・・」
瞬間移動に慣れていないティファニーは閉じたまぶたをゆっくりと開き驚きに瞠目する。目の前に広がったのが別の場所であることと、そして破壊され
「時の流れをこの空間に逆流させれば戻れるはずだけど、
早速やってみるよ」
俺は両手を差し向けて魔法を同時多発発動して特定の物体に事象を複雑化にさせて今の現状が間違いで戻す存在へと物質へと干渉で変更。勝手に動く瓦礫の山、そして
失った部分も修復もとい無形から有形へと変えていき元に戻っていく。
「うわぁー、すごいね。
まるで
キラキラした目で見るティファニーに横目で
「よし、出来た」
「やったー!」
ティファニーは喜びのあまりに飛びつきハグする。
「うわぁ!?ティ、ティファニー・・・・・えーと」
近いために漂ういい香りや、胸とかが当たっていて落ち着かない。
ぐぅ、戦闘や駆け引きがない今だとそう感じて思ってしまい
羞恥に堪えれなくなってくる。
「えへへ、ありがとう。奇跡が起きて、わたしすごく楽しく嬉しいよ」
ティファニーが満足するまでハグは続けた。
「うん、わたし満足した。
こうして戻ってくれて・・・・・だから戻ろう。わたし達の変える場所へ」
「・・・・・ティファニーはここで
また暮らさないのか?
そう言ってくれたら俺も――」
「ううん。シゲザネはきっと後悔すると思う。だから、わたし
シゲザネのやりたいことを一緒にやるの。わたし勇者になったんだから」
「そう言えば・・・フタリとか言っていたジョブを与えるやつか?」
確認しようにも顕現する時間が長時間といたため、長く休んでいる。ともかくティファニーが俺がこの異世界を旅して見てみたいと
断片的に読まれたようだ。
「そうなの。勇者だよ、わたし。だからシゲザネを守るからね」
「そ、そんな!?そこにいるのって・・・・・」
どこか聞いた覚えのある声と後ろに振り返ると、若葉色のショートヘアーと紫紺の瞳をした女の子。
格好は魔法使いのローブ。
見たことある・・・ギルドの門で出会ったあの子だ。
「確か名前は、えーと」
「レ、レジーナです」
「そう!レジーナ」
「はい!えへへ。シゲザネさん生きていたんですね」
レジーナは感極まり俺の片手を両手で優しく包むように握り、
「むぅー、シゲザネ。他の女の子に楽しそうにすると怒るけど」
「わ、わるいティファニー」
まさかティファニーが嫉妬した。
罪悪感とそこまで想ってくれたことに舞い上がっている自分がいて
複雑な感情で困惑を覚える。
ともかくレジーナがいるなら。
「ごめん。レジーナ心配をかけてしまって」
「ううん。気にしないでこうして会えて、わたし・・・・・」
「うぅぅ――」
機嫌を悪くなるティファニーを
見て話題を変えないと焦り始める。
「そ、そうだ。ギルドに無事だって伝えておかないと」
「そうだよね。行こうかシゲザネさん」
「ねぇ、ねぇ、わたしを置いてかないでよ」
俺はレジーナに手を引かれギルドに走る。その後ろをティファニーが小走りで追いかける。
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