ごく普通のサラリーマン・恩田は、会社帰りに悪の組織「ウルトラ・ショッカー」に拉致され、怪人「カピバランZ」への改造手術を施されてしまう。
ところが、手術を行った博士はポンコツだった。カピバランZには恩田であった頃の記憶が残ってしまっていたのだ。
再手術されるかもしれないことを思えば「実は記憶消去されていない」と明かすわけにもいかない。カピバランZは記憶があることを隠しつつ組織に溶け込もうとするのだが……。
というわけで、改造人間の悲哀をコメディタッチに描いた小説です。
等身大ヒーローのフォーマットを借りつつ、どこか抜けたような展開や人情話が繰り広げられます。このタイプのパロディものは昔から一定のファンがいるジャンルですので、ピンとくる人は多いはず。
個人的にはベテラン戦闘員・曽田のおやっさんがお気に入りキャラですね。