第十二話 キミとボクと、アナタとワタシと

ボクはパークを救った、でも、大切な友達を失った。

ボクは彼女を探し、必ず記憶を取り戻す… いや、取り戻さなくちゃいけない。


そして、もう一度旅をするんだ。


今度は海の外へ


本当の“ヒト“の縄張りを探しに…


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~キョウシュウエリア 火山付近の台地~



「こ、コヨーテ!?」

「コン…久しぶりだね」


ボウシはコヨーテを無言で見つめて気づく


「お前…薄いぞ…」


コヨーテの体はサンドスターの光を放っているが、その体はよく見ると後ろの背景が透けて見えていた。


「私は既に死んでいるからな…何故こうなってるのかも解らないし…」

「…適応力は相変わらずだな、」

「ハハッ君だってこの状況に動じてないじゃないか…」

「確かにな…ふふっ」


ボウシは笑っていた、目から涙を流しながら


「コヨーテ…お前がいなくなって…俺は…生きる意味を失ってた…今の今まで…」

「コン…」

「ありがとう…再び俺の来てくれて…」


ボウシはコヨーテに抱き付く。

コヨーテは少し驚いたが抱き返す。


「ハンターズへお帰り、コヨーテ…」


そう言いながら数秒間無言で抱き合った。


そしてボウシは離れると気付く。

コヨーテの透けが進行しているのだ。

もう、鮮明にコヨーテの後ろの背景が見える


「おい…嘘だろコヨーテ、短すぎる…」

「コン…時間切れみたいだね」


コヨーテの回りのサンドスターの輝きが薄くなる。

「また、消えちまうのか?」


ボウシはもう、二度と失いたく無かった


「ううん…私はずっと君のことを見てるよ」


コヨーテはそう言うと笑った、今までボウシが見たコヨーテの笑顔の中で1番の笑顔だった。

そして、彼女は消えた。


後には何も残らなかった。

ただ、そこにはボウシが一人立っていた。


翌昼、ボウシはかばんの家へ向かった。


「かばん、入るぞ」

「はーい」


ボウシがかばんの部屋に入るとそこは整理された綺麗な部屋だった。


「掃除したのか、良いな」

「ありがとう御座います!」

「本題に入るが、かばん…」


ボウシは何かに気付く。


「どうしました?」

「かばん、最近髪の毛に異変を感じたか?」


少し考えてから答える


「いえ、特に…」


ボウシは無言で鏡の前に連れてく。


「ボクの髪の色が!」


かばんの毛先が薄く緑色になっていたのだ。


「…かばん、これは俺の予想だが」


ボウシはポケットから手帳を取り出し、そこに挟まっている1枚の写真を見せる。


そこには数人のフレンズと人が写っていた。


ボウシ、メガネ、ラッキービースト、カコ博士や他の面々そして、サーバルとミライ。


「サーバルの隣にいるヒト、彼女に心当たりは?」

「ミライ…さん?」


ボウシの目の色が変わる。


「ミライさんは…お前のお母さんかも知れない…」


「…!?」


「そして、今、ミライさんは本州、パークの外に居る…」


かばんは衝撃の事実に考え込んでしまった。

しばらくすると。


「ボク…会いたいです…ミライさんに、サーバルちゃんと一緒に!」


ボウシは一呼吸置くとと口を開く


「…そうか、じゃあまずはサーバルを見つける所からだな、」


「はいっ!ボク!頑張ります!」


テッテー、テレーレー♪


デン!


つづく


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~パークセントラル サバンナ~


「ここは…?」


「目を覚ましたわね、」


「あなたは…?」


「私はカラカル、貴方を助けたフレンズよ」


「助けてくれたの?ありがとう!それで…えっと…」


「どうしたの?」


「私と一緒に旅をした子…誰だっけ?」


「何よその話、気になるわ、少し話してくれないかしら?」


「…うんっ!」


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~パークセントラル旧サンドスター応用治療研究所~


「なんか気味が悪いな…丸いポットが沢山…」

「メガネさん、そんなにビビってもお化け何て出ませんよ…多分」

「君は本当に肝が座ってるね…あ」

パチッ

「急に暗くなったですぅ!」

「か、懐中電灯の電池が切れたんだ!ヤバい!ヤバいよ!!」

ガタッ!

『ひぃぃぃぃ!!出た!でたぁぁ!』


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あとがき


改めてみると滅茶苦茶なストーリー、でもリメイクする気力は無い。

次回はけものフレンズ2終了後の世界について描こうと思います。

次回のテーマは意志の力、でふ。

果たして、かばんはミライさんにサーバルと共に会えるのか、ボウシとメガネは本土へ帰れるのか。

そして、ボウシとメガネはとんでもない真実をしる。


次回作、けものフレンズ ジャパリパークの更に続き、お楽しみにっ!

↓こちらから読めます

https://kakuyomu.jp/works/1177354054917639344



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けものフレンズ~ジャパリパークの続き 帽子の男 @BIIGBOUSHI

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