1章 第6話

「ん」


アスガは目を覚ます。そして、自分がどうして、布団で寝ているのか考える。確か、リンガと一緒に温泉に入っていた筈なのにと。そして、思い出す。自分がリンガのあそこを触ろうとしてその正体がまさか男の子にあるものだなんて。それを知った私は顔を真っ赤にしてお湯に溺れてしまったんだ。私はバカだそれに気がつかずに私はリンガの······そして顔をまた赤くなる。自分はガバリと布団に深く潜る。何だろうこの感じは、恥ずかしさよりも胸のそこから沸き上がる感情はもしかすると恋なのかも知れない。変とは思う。あんなことで恋をするなんて自分は間違いなく頭のおかしい奴だ。でも仕方がない、今もこの胸のドキドキが収まらないしリンガの顔が今でも頭の中に思い浮かぶ。そんな事を思っていると足音が聞こえる。布団から顔を出して私はその音がする方へ振り向く。そこには美人さんがたっていた。


「どうやらお目覚めのようですね、もう大丈夫ですか」

「いえ、大丈夫じゃないです。いろんな意味で。」

「どうでしたか、あそこを触った感想は」


私は顔を真っ赤にして何を言っているんですかと言う。まさかこの人は最初っから知っていて私とリンガを入らせたのかと聞いてみる。すると「はい、勿論でございます。おかげで良いものが見れました」と。私はこの人を今すぐ殴りたいと思ったが我慢する。仮にもこの人は神様のしもべだ見た目はともかく下手すると何をされるか分からない。なのでここはグッと押さえておく。所で思ったのだけどこの人は今は普通に喋っている。いつものように喋らないか聞いてみると「作者がこれ以上思い付かないので普通に喋らせて書くと言っていました」いや、何を言っているのこの人は。まあ、それは別に良いとしてここはどこなのか聞いてみる。


どうやらここは別空間の部屋らしい自分がお湯に溺れていたのをこの人が救い出してここまで運んだとか。リンガはどうしたのか聞いてみる。リンガは別の部屋にいるらしく今は布団に転んでいるようだ。この人は1度私と同じ部屋にしたみたいだったがリンガの殺気により殺されると思ったのか部屋を分けたみたいだ。どうやらリンガは相当怒っているようだった。まあ、そりゃああんな事されたら怒るよね。うう、会うのが怖くなってきたよ。どうしたら良いか聞いてみるが頑張って下さいと言うだけだった。自分は思う原因はこの人にもあると。しかし、この人は気づかなかった方が悪いと言う。確かに自分は完全にリンガの事を女の子と思っていたし、それに声だって女らしい声だったよね。確かに男っぽいしゃべり方だけど普通、男だと思わないと思う。顔つきも美少女と言うぐらいだったし髪も長かったしこれでどう男の子と判断しろと。皆さんはどう思います。······何をやっているんだろう私は。


「せっかく疲れをとるために温泉に入ったのに何だか疲れてきたよ」

「まあ、ここはひとまずお食事にしましょう」

「えっと、食事があるの?」

「おもてなしは温泉だけではありません。飛びっきりの美味しい料理をおもてなしをさせていただきます」


そう言えばお昼から何も食べずに異形に戦ったり試練を行ったりしたんだっけ。その後は温泉に入り私がリンガのその正体に気づいて気を失った後布団に運ばれて目が覚める間もう夜になっていたらしい。確かにお腹が物凄く空いている。食べ物は食べる事が出来ないと思っていたが良かったと安心する。飢え死になる事はないようだ。


「では、こちらの部屋まで来てください」

「はい、···あの、リンガも呼ぶんですよね?」

「勿論でございます、どうかなされました?」


今、リンガに会うのは何だか気まずい。だが、それでは行けませんとこの人は言ってリンガがいる部屋まで行こうとする。私は慌てて止めようとするがすばやい動きであっという間に部屋まで入る。ハア、とため息を吐く。こうなったらなるようになれ。例えリンガに嫌われても私はついて行くと決めた。決して世界を壊す事なんてさせない。でも、どうしてリンガは世界を壊そうとしているんだろう。もうこの世界はブルー・メテオが落ちてきた事によりとっくに壊れているようなものだ。それをまた世界を壊そうとして一体何の意味があるのか。私はそれを考えながら食事の部屋に言って椅子に座る。


テーブルの広さは結構ある10人は座れるだろう。すると部屋からリンガがやって来た。私は、あ、っと声を漏らす。リンガは私を無視して離れた場所に座る。やっぱり、怒るよね。リンガを見つめるが向こうは私の視線を見ようとはしなかった。完全に無視をされている。何も喋らず時間が過ぎる。食事はまだかなと思いながら待つこと数分後料理が運ばれて来た。煮物から配られる。旨そうだと思い一口食べる。あっという間に無くなった。次はお刺身が来た。普段私たちが食べない物だ。これも食べるとあっという間に無くなる。えっと、良く噛んで食べろって?勿論ちゃんと噛んで食べてるよ。気づいた時には既に無くなっていたんだから。それほどこの料理が美味しいって事だよ。リンガの方はちゃんと食べているようだ。良かった、異形であるけど普通に食べれる見たいで良かった。そんな事をを思っている間に次の料理が運ばれてその繰り返し最後はデザートが来てそれを食べ終わる。


結局リンガと何も喋らず仕舞いだ。リンガは食べ終わると椅子から立ち上がり部屋の方に行くどうやら寝るみたいだった。私も部屋に戻ろうと立ち上がり部屋に行くとリンガが叫んでいた。一体何だろうと思い先程の食事をしていた部屋に戻るとリンガが美人さんともめていた。何があったか声をかけると私に気づき2人はこちらに振り向くとリンガの方は嫌な顔をしていた。別にそこまで嫌な顔をしなくても良いじゃない。確かに悪い事をしてしまったのは謝るけど。


それより何があったか聞いてみると美人さんがリンガがいた部屋の扉を消して入れなくしたと言う。それをリンガがどういう事か美人さんに聞いてみると私がいた部屋と一緒に入れるためにだと言うことだ。何でそうなるか聞いてみると一緒に寝て仲直りをしようと言っていた。確かに仲直りをしたいけど何故その方法が一緒に寝ることなんだろう。別にリンガと一緒に寝るのは悪くないがこの子に悪い事をしてしまったせいで対抗があるんだけど。リンガは一緒に寝ることを聞いたらふざけるなと叫んでいた。リンガは美人さんに対して物凄い殺気を放っている。それが私にも伝わる。10歳の子供が出してよい物じゃないよこれは。しかし美人さんはそれに怯える事なく逆に殺気を放つ。それを受けてリンガは膝をつく。私には当てないようにしていたので無事だったはリンガは苦しそうだ。ただ者じゃあないとは分かっていたけどここまでだなんて思わなかった。私は神様をいつか相手にするが本当に倒せるか心配になってきた。それよりリンガが苦しそうだ、なので私は美人さんを止めるとこの人はニッコリと笑って、ご一緒に寝てくださいと言い去っていく。

もしかするとこの人はただ面白いからと思ってやっているだけかも知れないが私はリンガに振り向き立てるかどうか伝えると何事もないように立ち私がいた部屋に入る。平気そうに振る舞っているがきつかったようだ。私も部屋に入るとリンガは床に転んでいるのを見る。


「布団で一緒に寝ましょ」

「断る」

「じゃあ、私も床で寝る。隣、良いでしょ」

「近寄るな」


私はその言葉を従わずにリンガの隣に転ぶ。リンガはギロリと睨むが私はそれに怖じけずに見つめる。どうやら諦めたのか私の顔を見ないように体を後ろに向けるリンガ。この部屋から出ていかないのかと思ったが扉を見ると消えていた。あの人は一体何が目的何だろう。単に仲直りをするためにだけにこんなことをしているには見えないしそれにあの人は神様のしもべだ、そんな人がいつか神様を倒す人に温泉や食事を与えたりして何の意味があるのか。そもそも、ブルー・メテオとは、試練とは、それをクリアすると望みが叶えられる権利は一体何だろうと。それをあの人は知っているのなら聞いてみるしかない。

だが今は、寝るのが先だ、今日は何だか疲れた。私はリンガが寝ているか確かめてみる為に声をかけるながら体を揺さぶってみる。返事はない、寝ているか、単に無視をしているかどっちかだろう。


「ねえ、寝ていても、起きていても良いから聞いて。別に聞かなくてもとっちでも良いよ。これはただの独り言だから。」

「······」

「あのときはごめんなさい。あなたが男の子だと知らずにあんな事をしてしまって。いえ、例え女の子でも嫌がっている相手にするべき事じゃあ無いわね。でもね、こんな時代になってしまって仲間と呼べる人がいなかったの」


同じ同年代や先輩はいたがみんな裏切って結局生き残ったのは私とヒナガお姉ちゃんだけになった。平和な時は友達や仲間と呼べる人はたくさんいたが今は違う神様によって最大限の事をしてくれるので戦う以外は何も困らないのに何故か食料の奪い合いや自分は偉いと思って無理な指示を出されたあげく死んで行く人やそのせいで仲間割れを起こしてコロシアイを起こす人もいた。私とヒナガお姉ちゃんは必死に止めたけど無視をして私達を攻撃する人もいた。気づいた時にはその人を殺していた。自分がしてしまった事に気づくと私は泣き崩れてしまったんだ。ヒナガお姉ちゃんはそんな私を抱いて大丈夫一緒に罪を背負っていこうと言ったの。このとき決めたの私はこんな世界にしてしまった神様を必ず殺して平和な世界を取り戻そうって。でもね、仲間がいないと結局何も出来ない。もしいたとしても信頼出きるか分からない。


つい最近世界を救うと決めた時、絶対に一緒に行動しようと約束をしたのにヒナガお姉ちゃんがそれを聞かずに私が寝ている間に異形と戦っていた。目が覚めていないことを確認する私は嫌な予感がしてヒナガお姉ちゃんを探した。その時あなたがヒナガお姉ちゃんを殺そうとしているのを見て私はとっさに弓と矢を出してあなたを攻撃したヒナガお姉ちゃんを助けた後2人であなたを倒そうとして普段と違う異形だったので戸惑った。何とか作戦を立て倒そうとするがそれが出来なく結局あなたに私は殺された。そう思ったけど私は生きていた、けど知らない場所に目の前にはあなたがいて怖かった。でも、あなたが喋っていたのに気づきそれが別の異形と違いお話ができるんだなと思い安心した。それにあなたが私を助けてくれて悪い者じゃあないと思ったけどあなたは世界を壊すと言っていた。私を生かしたのも利用価値があるためだとも。でも、本心ではあんな事を言っていたけど心は優しい持ち主何だって。

まだ、あなたとは会ってから1日も経っていないけど何故か私はそう思う。別に変と思われても良い。でも私は、あなたといる。何処までもついて行く。世界を壊そうとしているなら全力で止める。それでも無理ならせめてあなたを守る事だけはさせてほしい。あなたなら信じられると。だから明日から仲間としてよろしくねと。言うだけの事は言った。今日はもう寝るとする。アスガはリンガに抱きつき目を瞑る。そして時間が経ちアスガは寝息をたてる。今日はいろいろな事があって疲れていたようだ。リンガは目を開ける。


「ふん、バカな女だ。仲間だと、僕には関係のない事だ。お前は僕の捨てゴマだ。使えなくなったら切り捨てる。だが、せいぜい僕の役にはたってくれよ」


リンガは再び目を瞑り寝ようとするが先程からアスガが自分を抱きついて何か寝言を言っているので鬱陶うっとうしくて寝れない。ほどこうとするなら簡単にできる筈が今日は出来ない。多分あの女だ。そのせいで力が出せない。あいつは何がしたいんだ。


「ふへ、ふへへへへへ。リンガのあそこ、柔らかくて、固くて、大きくて、最高だったなー」

「お前は、一体どんな夢を見ているんだ!!」


体がブルリと震える。早くこの女から離れないといけない気がする。しかし、力が出ない上にアスガが力強く抱き締めているので脱出は不可能だ。


「もう一回良いよね」

「は?おい待て、やめろ」


アスガの手があそこに近づきズボンに入る。リンガは寝ぼけているこのバカを必死に叫んで起こそうとするが目を覚ます素振りはない。そしてついにリンガのあそこを握られる。リンガは思う、この女を選んだのは失敗だったと。


次の朝アスガは目を覚めてリンガを見るとこちらを見て物凄く睨んでいた。どうして良いか分からないままあの人が来るまで続いていた。

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デット・テンペスト~ブルー・メテオ オール @39016239

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