第4話 真剣な眼差しに再び炎上?
授業中や、休み時間は、多種多様な視線が俺を突き刺したが、放課後には、その視線もほぼ消えていた。大体は、俺が只ハンカチを渡しただけで、寧々が、そのハンカチを返しに来ただけだと理解したからだろう。もちろんその通りなので、俺は俺の安息を戻りつつあることに安心していた。残っている視線も明日になれば消えるだろう。そう思い、俺は席を立ちスクールバッグを持ち教室、校舎を出た。すると目の前の校門には、寧々が寄りかかっていた。誰かを待つように。……まぁ俺にはそのようなこと関係ないので、スタスタと横を通ろうとしたその時だった。
「あっ、優斗く~ん」
寧々は、笑顔で手を振ってきた。まぁ気のせいだろう。これ以上面倒ごとはごめんなので、俺は何もなかったかのように歩き続ける。すると寧々は少し困惑した表情を見せ、意を決したように俺の前に立ちふさがる。
「ゆ、優斗くん!」
「なに?」
俺は、まるで今気づいたような反応をする。そして寧々に目線を受けると、寧々は
「い、一緒に、帰りませんか?」
そんな眼差しを向けられては、断ることなど、出来なかった。……この光景は多くの生徒に見られていた。
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