第1回 視点~一人称と三人称

 小説を書く上で重要なことと言えば、視点をどうするかだと思います。

 基本的には「一人称」か「三人称」で書くか、ここから悩む人も多いのではないでしょうか?


 一人称は、そのまま一人称で書かれた文章。例えば。



 あたしは気づくと間抜けに口を開けていた。だってその子の愛らしさは並大抵のものじゃなかったんだから!



 上の用例のように「あたし」「俺」「僕」などの一人称を使っている文。これが一人称小説ですね。

 地の文(台詞以外の文)含め、主人公の語りで物語が進んでいくもの、と私は認識してます。

 古い例えで申し訳ないけれど、「スレイヤーズ!」や「フォーチュン・クエスト」がその典型かと。

 私もその影響で、一番最初の頃は一人称小説ばかりでした。


 では上の文を三人称っぽく直してみます。



 気づくと千代子は間抜けに口を開けていた。なぜならその子の愛らしさは並大抵のものではなかったからだ。



 書いている内容はほぼ一緒ですが、まず「あたし」は使えないですよね。

 そして「だって」を「なぜなら」に。「じゃなかった」を「ではなかった」に変更しています。

 一応、三人称の地の文ではしゃべり口調(口語)はできるだけ使わないというルールがあるので直してみました。

 まあ、意図して使う場合や、気づかず使っちゃうことも正直ありますけどね(精進せねば)


 正直なところ、なんとなく書く分には一人称が書きやすい! って思う人が多いと思います。私もそうでした。

 だって自分が主人公になりきれば良いですからね。


 でも。

 だからこそ、難しいことも実はあります。

 次回はその辺について書こうと思います。

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【己のための】小説の書き方備忘録【復習メモ】 はるあきら @haruakira

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