Re:Re:Re第1の殺人
俺は見覚えのある船着き場にいた。
俺は死んだ。だれかに殺された。しかし生きている。
今までの事件は何だったのか。
無人島の船着き場にいる。病院にいるわけではない。
そして、一瞬、激しい頭痛と立ち眩みがしてしまった。
どうやら船旅で疲れたのだろう。
ここは小さな島のようだ。
無人島にそびえ立つ館が遠くに見えた。
「早く行けよ!オラァ!」
後ろから飛車の声がした。
周りを見渡すと事件で殺された全員が生きて歩いている。
どういうことだ。
今まで体験したのは予知夢だったのか。
前回の事件で解ったことは、犯人は王子に違いないということである。
そして、二歩に毒入りのワインを注がせたのだ。
真犯人である王子と二歩の殺人事件を俺が2人を殺してでも止めるしかない。
15時から食事の18時まで3時間の猶予がある。
食堂では二歩が食事の準備をしている。
遊戯室では竜馬、将軍、飛車、船長の4人がポーカーの賭けをしている。
同じ部屋で豚先生、船長の2人はソファに腰かけながら雑談している。
金成、銀、ナイトの3人はゲストルームで休んで17時半頃から食堂に集まる。
王子は自分の部屋にいるはずだ。
俺は王子の部屋を訪ねることにした。
「いったいどうしたのデス」
王子は部屋に俺を部屋に招き入れてソファーに座らせた。
「実は俺には予知夢の能力があってね、その予知夢では、お前と二歩が殺人事件をここで引き起こすんだ。そんな殺人事件を現実に起こしたくはないんだ。だから、そんなことはやめにしてくれ」
「いったい何をいっているのかわからないデス」
「もうやめてくれ。忠告はしたからな。お前がどんな殺人事件を起こそうとも俺はお前を止めてやる」
俺は立ち上がって王子に忠告した。
「頭の可笑しい言いがかりはよしてくださいデス。こんな頭の可笑しい客を呼んだ覚えはないデス。今すぐ出て行ってくださいデス」
王子も立ち上がり、けんか腰になった。
「俺はおかしくなんかない!お前が全員殺したんだ!」
「早く出て行って頭を冷やすのデス!」
王子が俺の肩に手をかけて俺を殺すような勢いで押し出した。
俺は王子に抵抗して思いっきり弾き飛ばした。
「デス!」
王子は倒れ、机の角に頭をぶつけて倒れた。
「おい、大丈夫か!」
俺は王子に駆け寄った。
しかし、王子は目を見開き死んでいた。
俺は王子を殺してしまった。
「正当防衛だ!俺は悪くない・・・」
どうすればいいか思案していると、ノックがした。
とっさにどうすればいいのかわからずに固まってしまった。
二歩が部屋に入ってきた。
「おや、あなだとご主人どでお話中でじだが、ずいまぜん」
しかし、異変に気が付き二歩に王子の死体を見つけられてしまう。
「ご主人ざま・・何があっだのでずが。死んでいる」
「王子が襲ってきたので弾みで押したら死んでしまったんだ。これは事故だ」
「ごの人殺じ!他の人を呼びまず」
他の人を呼ばれるとまずい。
俺はとっさに二歩の首に手をかけて閉めていた。
「ぐががあがっがががあ」
そして、二歩は死んでしまった。
「俺は悪くねえ!いや、これで連続殺人事件は終わったんだ!」
俺は悲痛な叫びを呟いた。
しかし、今までの殺人事件の予知夢を誰が信じてくれるだろうか。
現実では俺が人殺しとなってしまった。
これからどうするか考える気力もなく、部屋にあったスペアキーで王子の部屋を施錠して出ていくことにした。
無人島館の殺人 黒月ねこ @Blackmooncat
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