あとがき
この小説は以下の3冊の洋書を主な資料として書かれています。英語の勉強で読み始めて面白くてハマりました。
・Brian Lane : Spitfire: The Experiences of a Battle of Britain Fighter Pilot, 1942.
・Arther Gerald Donahue : Tally-Ho! Yankee in a Spitfire, 1941.
・David Crook : Spitfire Pilot: A Personal Account of the Battle of Britain, 1940.
これらはノンフィクションであるため、本作は「オリジナル」としていますが、気持ちとしては、これらの本の二次創作という認識です。
特に、空中戦でのエピソードのほとんどは、これらの本に書かれたものを元にしています。
これらの本は著作権が切れており、電子書籍は格安で手に入ります。これは、3名の著者がいずれも大戦中に亡くなっているためです。優れた本を残していただいたことに感謝しつつ、哀悼の意を表します。
この小説は、それまでにカクヨムに掲載した小説が、ほとんど読まれないという知見が発端です。1話はそこそこ読まれますが、2話以降はPV0が当たり前でした。
ここで、矛盾する2つの考えが私の頭に生まれました。「PVを増やすには何を書いたらいいか」vs「誰も読まないのだから好きなことを好きなように書けばいい」。
別の本で、フォークランド紛争に赴いたパイロットが家族らに書いた手紙を多く載せていました。この本を読んでいる途中でひらめきました。
英国の市民とパイロットの手紙のやりとりにフォーカスすれば物語が作れる。手紙は女の子に出させよう。戦争に葬式はつきものだ。英国はプロテスタントの国だから、女の子は牧師の娘にしよう。キリスト教関連の部分は洋画やドラマや書籍やネットの知識で頑張ろう。
こうして、11歳の少女を一人称で描くという無謀な計画(コードネーム「RAFレター」)が生まれました。
当初は4000字×4本で簡単に仕上げる予定でした。「アリス」「手紙」「ノーマン」「返事」。これらのサブタイトルはそのときから変わっていません。ですが、これでは物語になっていません。かくして、そこそこの長さになりました。
昨年末に1話を公開し、あとはまた、「PV0」を確認しながらポツポツと書いていこうという計画でしたが、予想外に多くの反響をいただき、10話ほどで終わらせるつもりだった作品は全15話になりました。ラストも当初の予定からちょっとだけ変えています。
本作を書いているときは、ウインストン・チャーチルの以下の言葉を意識していました。
"Never in the field of human conflict was so much owed by so many to so few"
与謝野晶子の「君死にたまふことなかれ」は、つい最近思い出してさっき読みました。
私は創作が趣味ですが、メインはイラストであり、小説はほとんど書いたことがありません。この作品の次についてもノープランです。しばらくはこの作品が最新作であり続けるでしょう。もし皆さんに読んでいただけましたら、それはとても嬉しいことです。
いつかまた、アイデアがどこかから降ってきたら、新しい作品を書くかもしれません。そのときはどうかまた、よろしくお願いいたします。
本作は歴史ものであるため、考証的に問題がある場合は、できるだけ速やかに修正を行う考えでいます。これまでもいくつか修正を行いました。今後も可能な限り修正を続け、紙ではなく、ネットの小説であるというメリットを最大限に活用したいと考えております(ミリオタ指摘おじさんにガクブルしながら)。
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