ガソリンと着火剤を用意した甲斐があった

13年の時を経て復活した、傑作である。
伝承に曰く不死鳥は、香りの良い香木などを一箇所に集め、それで己の身体を燃やし、再び復活。死と再生を繰り返すと言う。
この作品はそんな逸話とは関係なく、とある狂信者達の撒いたガソリンによって燃え上がらせた結果再生した小説である。
キャラ募集という形態を持ってキャラを募り、それを小説に反映させると言う手法は古の昔のネット文化ではよく見られたそれであるが、今となっては懐かしい、しかし最近創作界隈に流入された方には少し目新しく思えるのではなかろうか?(募集場所がSNSやPixiv等の交流文化に変わっただけかも知れない)
決して凝る事はなく平易ながらも解りやすく、読みやすい文章はネット小説の手本とも言うべきもので、カクヨムの形態に適しているように思える。
それでいてこの手のキャラ募集に参加した参加者達にはあると嬉しい戦闘描写もスッキリとしていながらわかりやすく、大変好感が持てる。
今後に期待したい小説であると思いました。