第2話 地獄の幼少期
痛かった。
辛かった。
怖かった。
母の手のひらの大きさと強さは、幼い私の頬に何度も何度も打ち付けられた。
泣いたら泣いただけ、その手のひらは私の頬に当たってくる。
同時に部屋中に響き渡る怒鳴り声。
私に対する罵声。
痛い、怖い、辛い、逃げたい、泣きたい。
目まぐるしく私の中で駆けた感情。
ただでさえ、腫れぼったい私の瞼はいつも赤く腫れていた。
小学生に上がった頃からの話だ。
母は、度々私に手を挙げ始めた。
妹は一切手を挙げられていない、むしろ溺愛されていた。
毎日が恐怖でしかなかった。
何かを発すれば殴られそうで、いつも母を見ながらビクビクしていたのだ。
高学年になるまでそれは続いた。
長く長く長い苦痛で地獄の日々だった。
一方で愛されている妹を妬ましく思っていたのだろう、と当時は感覚としてなかったが今ははっきりとそうだったと言える。
生まれて来なければよかった
この感情が芽生えたのもこの頃からだった。
生きて人を愛すこと めろもん @meromon
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