丁寧な、そして力強い描写で、夏男と春子の「想い」を描いた作品です。随所に光る、言葉選びのセンスが本当に素敵です。最後のシーンもとても素敵。青春にはいろんな形があると思いますが、この作品のような、記憶に残る青春を送ってみたかったなぁ。
描写が大変綿密です。主人公の感情とシンクロして読むことができます。読者の自発的「読み」、を要する、文学作品としてレベルが高いと感じます。トンチンカンなこと言ってたらすみません!が、お読みになればきっと主人公の切なさが伝わるはず。そして最後に…
ずっと想いを募らせていた相手への告白。しかし、現実がそれを邪魔をする。自分の居場所を探してさまよう彼に、救いはあるのか。内面を色濃く反映した本作品。今、失恋したあなたにオススメの作品です。