用心棒
音楽を聞きながらスーパーで買い物中、リリーからLINEが入る。
「お疲れ様です。来週、山田さんの弟さんが来るの?一応、会うのは原則1対1なんだけど、山田さんは常連さんだし私もよく知ってるから今回だけということでokしました。大丈夫かしら?」
「はい、大丈夫です」
「何もないとは思うけど、念のため彼に待機していてもらいます」
「ありがとうございます。 宜しくお願いします」
いつかのオープンカフェ
買い物の休憩に寄ると、偶然リリーがいた。
「偶然ね!いつもLINEしてるから久しぶりな感じがしないわね」
「ほんと」ふふ、と笑う花。
「私、待ち合わせなのよ」
「お仕事ですか?」
「ううん、デート❤」
「あらぁ、いいな~」
「ねぇ、花ちゃん。お仕事のほうはどう?何か困ったことはない?」
「はい、今のところ楽しく働けています」
「そう、良かった。花ちゃんは評判良いから、働ける日数を増やして貰えるとありがたいんだけど…」
「そうですか、考えてみます」
「お願いね」さらりとウィンクを飛ばす。
「あっ、来たわ。彼、紹介しておくわね」
ガッチリとした体格のグッドルッキングガイが爽やかな笑顔でこちらにやって来る。
「この人、私のパートナーよ」
「はじめまして、ケイです」
「は、はじめまして、花です」緊張してしまうくらい完璧なイケメンだ。
「花ちゃんはうちのエースなの。ケイは柔道の元チャンピオンで、うちの用心棒よ」
「よろしく」白い歯がまぶしかった。
「何もないとは思うけど、レンタル中もしもの時は彼が駆けつけますから」
「じゃあね」リリーが嬉しそうに手をふり店を出る。
歩き去る二人の背中を見送る。
ケイが、車道側を歩くリリーをそっと内側へエスコートする。
いつもの料亭
三人分のランチ懐石が所狭しとならぶ。
「失礼します」
花が入ってくる。
「はじめまして、花です」
「どうも、弟のリツです」
三人のランチが始まる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます