終わりと始まりの時
この縄張り戦争の終盤は、爆撃部隊に
『敵ほぼ全員沈黙!』
「よし、皆用意はできてるわね!捕虜のほうは?」
酷く寂れた繁華街で育った彼女達、巣として使っていたフェルディナン達は、この戦争を機に全ての建物の増改築しようとしていた。新たな故郷を作る、初めから始めるのだ。その為には持ってこいの機会だったと言えよう。
『こちらリアナ!お前らーっ!捕まえたか――OK、ドン、捕虜を全員壁際に移送固定完了』
『こちらメア……わたし達の家族も殺した奴らよ…捕虜以外は残さないでっ!大型爆撃部隊、攻撃開始!』
妹を失ったメアの瞳が、殺意で
「さーて、これで今回の戦争は幕引きよ!締めの打ち上げ、メリッサ頼んだわ!」
『爆撃部隊総員!起爆装置用意!!』
「あいさー!締め1発まで!!5…4…3…2…1!!」
耳を覆いたくなるような爆音と爆風、共に街の
この世界で暮らし始めてまだ十数年、誰も彼もがこんな悲惨な光景を初めて見た。作戦を立てたリューヴォでさえ、その光景には若干引きながら思った。
(それにしても…街中がメチャクチャだわね……)
「――皆、終わったよ。墓掘って、宴会だよ!!!」
やっと手に入れた本来の自由それと確かな希望、皆が好きなことをやれる、闇の人間でもそれなりに夢を持てる場所、それがここ【終わりの街】だ。
闇の讃歌 江戸端 禧丞 @lojiurabbit
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