機体の設計構想について4
ノイベルト
「最後だ。『可変盾』とざっくり表記した装備について語ろう」
有原
「お願いいたします」
ノイベルト
「一つ、問わせてもらおう。『盾とは何だ』?」
有原
「それは……『身を守る装備』ではありませんか?」
ノイベルト
「それはそうだ。しかし、それでは手持ち式にした意味が無い。直接殴りつけたり、先端部を突き刺す使用法を想定してはいるが、それでも決定的な攻撃力に欠ける。私はそう考えた」
有原
「つまり?」
ノイベルト
「そして私は天啓を得た……。『ならば“盾にして
有原
「それは……!」
注:言わんとする事を察して興奮している。
ノイベルト
「つまり盾を変形させてしまえば、そんな弱点は解決する! そう私は考えた」
有原
「実に素晴らしい! しかし、一つだけ疑問が」
ノイベルト
「何かね?」
有原
「武器としては、いささか脆弱な設計になるのではありませんか?」
ノイベルト
「それはそうだ。だから私は、“リナリア・シュヴァルツリッター”を駆る者に厳命したよ。『盾状態ならばどう用いてもよいが、剣状態では射撃と斬撃以外用いるな』とね。もっとも、どこまで忠実に守ってくれているかはよくわからないが……」
有原
「なるほど。欠点は欠点として承知した上で、それでも活かそうとした、と」
ノイベルト
「そうだ」
有原
「なるほど。ありがとうございます」
注:ペンとメモを仕舞おうとしている。
ノイベルト
「ん、まさかもう帰るつもりなのか? まだ話は終わってないぞ」
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