職場の男性達に見守られて、ヒロインが魅力的になっていく過程が微笑ましい。まわりが男性ばかりだと、意識的にも無意識的に潜在的に自分を高めたくなる。僕も美容にはある程度気を遣ってます。僕は小柄で女性に間違われることがあります。
テンポはミデアム。二人の心の動きや息遣いが、進行と共に鮮明に描かれている。今しかない日々を手に入れた。芯の強い女性は素敵ですね。中佐(大佐)もそんなところに惹かれたのかも。みんなも応援したくなります。
筆者様は、相変わらず軍隊や乗物に造詣が深いですね。空と海の感動が感じ取れます。賞賛に値します。
タイトルからして溺愛ものかあ? 甘々が苦手なワタシ読めるかなあ? なんて思って読み始めたのですが。そんな私の考えが甘々でした。お許しください!
ただのラブストーリーじゃありません。いえ、溺愛といえば溺愛なのですが。頑張る前向きヒロインだからこそ、パートナーや上司に愛され導かれて成長していく胸熱ストーリーなのです。
ヒロインは度あるごとにいろんな決断をしていくのですが、その決断がいつも前向きで男前。心から応援したくなるのです。中盤切ない展開もありますが、ここでヒロインは大事なことに気が付きます。これがタイトルの意味に繋がってくるのですが、ここからのヒロイン心優ちゃんの成長がとにかくすごい! 本当にすごい娘なのです。
彼女を導く大人たちも素敵な人ばかり。彼女が頑張り屋さんだからこそこういう上司に恵まれるのだと思います。
もちろんラブストーリーとしても極上。
空と海に生きる熱い男たちの物語でもあるので、男性も楽しめると思います!
まず最初にお伝えしたいことに、こちらの作品は40万文字超えの大作です。普通は、これほどの文字数を費やすとどうしても無駄が生じてしまうのですが、こちらの作品は、驚くことに一文字も無駄がありません。まるで緻密に計算されたパズルのように、無駄のないエピソードで積み上げられた作品は、圧巻の一言しかありませんでした。
物語の構成は、空母に乗るまでが前半で、空母で出港した後が後半という二部構成になっています。キャッチコピーの最前線は、後半の部分に主に繋がってきます。
こう書くと、二つの作品をくっつけただけと思われるかもしれませんが、きっちりとした起承転結で一つの作品にまとめてあり、オムニバス的な作品とは全く違う完成された一つの作品になっています。
物語は、ボサ子と呼ばれるヒロインが、訳ありオーラを放つ上官と恋をしていくストーリーですが、その過程が非常に面白いです。予定調和な展開がなく、ヒロインも上官も互いに過去の傷を負っているがゆえに、簡単にはハッピーエンドとはなりません。その為、読んでいる最中は至るところで共感しながら、ヒロインを応援したくなっていきます。
本来、エンタメ作品ではヒロインに華が必要なのですが、作者さまの作品では珍しいくらいに今回のヒロインには華がありません。
しかし、それこそが仕掛けの一つであり、ストーリーを重ねていくうちにヒロインの魅力に気づき、やがて成長したヒロインの華を目の当たりにすることになります。その感動は文字にできないものがありますので、ぜひみなさまの目で確かめてください。
ミリタリーものではありますが、ミリタリーに知識があまりない私でも苦になりませんでしたので、ミリタリーはちょっとと思う必要はありません。また、女子向けとありますが、個人的には男性が読んでも感動できると思います。
一番の見所は、ラストシーンです。このラストシーンを読者に読んでもらう為にこの作品は作られたのではと思うほど、最高に泣けるラストでした。
冴えない女の子だったヒロインが、恋に仕事に奮闘しながらも、成長し、本当の幸せを見つけるストーリー。ぜひ、みなさまに自信を持ってオススメします!