リナリア(黒騎士)に龍野を乗せた結果

※これは完全なるイフの物語です。一切本編には反映いたしません。

 なお、“リナリア(黒騎士)”は「魔術で強引にハーゲン機をコピーし、その後にヴァイスがカスタマイズを施した」という設定です。


「龍野君。模倣品イミテーションではあるけれど、しっかり頼むわね」

「ああ」

 皇帝機リナリアをコピーし、独自のカスタマイズを施したリナリア(黒騎士シュヴァルツリッター)に搭乗する龍野。

(やっぱり、こいつも球体状コクピットか。もしかしたら、俺のだけが特別なのかもわからねえけどな)

 龍野はコクピットの肘掛けにある球体を軽く握り、動作のイメージを送る。

「動作確認……十分な反応だな。よくやってくれたぜ、ヴァイス」

 アイバイザーを輝かせる、黒きリナリア。

 一歩、二歩と歩んでから、機体を疾駆させる。

(頼むぜ……!)

 そして背面のブースターを起動させ、魔力を噴射した。


     *


「こちらは須王龍野。これより、アルマ帝国軍の指揮下に入る。指揮官はどなただ?」

「わたくしですわ、黒騎士よ」

「ネーゼ殿下!」

 朱色のリナリアが、龍野の黒きリナリアの隣に立つ。

「期待しておりますわね」

「はっ!」

 改めて、意気込む龍野。

 と、ハーゲンのリナリアから通信が飛んで来た。

「大変だな、龍野」

「ハーゲンもな。お互い、頑張ろうぜ」

「ああ」

 そして3機のリナリアを守るように、鋼鉄人形と戦闘人形が周囲に立った。


     *


「そんじゃ、いっちょ切り込むとするか!」

 黒きリナリアは魔力を噴射し、一瞬で他の味方機体と距離を離す。

「行くぜ……!」

 視界に敵のアカンサスを捉え、大剣を構える。


 そして、通りざまに一閃。

 一瞬遅れ、アカンサスは斜めに両断された。


「邪魔だ!」

 盾を構える、黒きリナリア。

 先端から魔力の弾丸が射出される。

「死にたくなければ脱出しな!」

 次々と弾丸が命中し、4機のアカンサスが立て続けに弾けた。

 と、アラートがコクピットに響く。

「後ろか!」

 素早く振り向く、黒きリナリア。

 そこには、既に拳を構えているアカンサス近接格闘型がいた。

「残念だな。0.1秒遅いぜ」

 龍野は機体を操作しながら、ボソリと呟く。


 アカンサスの拳は、虚しく空を切った。


「はあっ!」

 素早く右手の大剣で、返り討ちにする。

「さて、ひとまず作戦の序盤は順調だな。だが、予想よりも殲滅速度が遅い。攻撃に特化させるか」

 龍野はリナリアの大盾に、魔力を流し込む。


 すると、大盾が大剣に形状変化した。


「それじゃ、まだまだ行くぜ――!」

 龍野は叫ぶと、漆黒のリナリアを更に推進させた。



作者からの追伸


 有原です。

 漆黒のリナリア、始動(試運転)させていただきました。


 ですが、間違いなく妄想で終わるでしょう。「搭乗する」という前提では。

 え、どういう意味かって?

 それは本編をお楽しみに、というものですよ!


 では、今回はここまで!

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(ネタ機体)我らがエンジニアに機体を預けた場合 有原ハリアー @BlackKnight

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